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2020年10月、裁判所の公判で付き添い犬が同伴したとニュースになったのをご存知ですか?
付き添い犬とは、被害を受けた子どもなどが安心して状況を話せるようにサポートする犬のこと。
司法や医療の場面で活躍しています。
2020/10/7 日本経済新聞 被害証言に付き添い犬同伴 虐待事件公判で異例許可
子どもにとって、虐待や性被害などの被害状況を話すのは、精神的に負担がかかります。
犬のもつ癒し効果で、そのストレスを軽減させようという取り組みです。
国内では4頭のわんちゃんが訓練を経て活躍しています。
精神的な負担を軽くするために犬を同伴するのは異例として、ニュースになりました。
そこで今回は、人々の心を癒す動物たちの効果、アニマルセラピーについてお話します!
アニマルセラピーはどんな人、どんな場面で効果が発揮されるのかみていきましょう。
ペットがもたらす癒し効果の正体とは?アニマルセラピーについて
アニマルセラピーは動物介在活動とよばれ、人と動物がふれあうことでストレス軽減などの効果が期待される療法です。
疲れたときや落ち込んでいるとき、犬や猫などを見ているとなぜか心があたたかくなる気持ち。
動物とふれあって、このような癒しをもらった経験のある方も多いのではないでしょうか。
犬や猫などのペットを飼っている方は、日々実感しているかもしれませんね。
近年、ペットの画像や動画なども充実しており、それらが心の癒しになっている方もいることでしょう。
では、なぜ犬や猫などのペットとふれあうと心が癒やされるのか?
これは科学的にも証明されています。
ペットとのふれあいにより、幸せや安心を感じるホルモンが体内から分泌されるからなのです。
オキシトシンやセロトニンといったホルモンが分泌されることで、疲労感が軽減し、幸せな気持ちになるんですね。
アニマルセラピーの効果は、癒しだけではありません。
ペットは話し相手になってくれたり、他の人とのコミュニケーションのきっかけになってくれたりしますよね。
精神的な支え以外に、社会の潤滑油として人をサポートしてくれることもあるんですよ。
自分のペットではなく、動物カフェなどでもアニマルセラピーの効果は期待できるといわれています。
「いぬらぶ・ねこらぶ」では、これまでもアニマルセラピーに関する記事をコラムに載せてきました。
アニマルセラピーで得られる効果については、こちらの記事でもご紹介しています。
https://pet.ielove.co.jp/entry-205
アニマルセラピーはどんな人に効果的?
ストレス社会といわれる現代において、動物による癒し効果は、あらゆる人・場面で期待されます。
ここでは、アニマルセラピーの効果が、どのような人に期待できるのか説明しますね。
※アニマルセラピーは馬やイルカなどさまざまな動物で効果が期待できますが、ここではペットとして身近な犬や猫を前提にお話します。
<子ども>
ペットが子ども与える影響について以前お話しましたが、動物のもつ力はすごいのです!
成長過程で動物に多く触れ合っている子と、そうでない子では心の豊かさに差が出るともいわれています。
また、子どものよき理解者や遊び相手にもなるので、子どもにとってペットは親友に近いかけがえのない存在となるかもしれません。
子どもがいる家庭でペットを飼う具体的なメリットはこのようなもの。
・心がやさしい子に育つ
・お世話をすることで責任感のある子に育つ
・ペットを飼うことで、子どもに寂しい思いをさせない
詳しくはこちらの記事をチェック!
<家事や子育てをしている方>
子どもと対になる存在として、主婦・主夫の方も動物の癒し効果が期待できそうですよ。
仕事と違って、家事や子育てには休みがありません。
ひとり暮らしと異なり、自分が自由に使える時間は少なく、何かと心が落ち着かない日々を送っている方もいるでしょう。
そんな日常の中に動物の癒しがあったら、心が満たされる経験をできるかもしれません。
注意点は、子犬や子猫などしつけがなっていない状態のペットをお世話しながら育児するのは難しいこと。
成犬や成猫を飼うか、育児を始める前にすでにペットがいる状況がよいでしょう。
時間をつくって、ドッグカフェや猫カフェに行くのもありかもしれませんね。
成犬や成猫を迎え入れようか考えている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
<ひとり暮らしの方>
ファミリー世帯だけじゃない!
アニマルセラピーの癒し効果は、ひとり暮らしの方にもおすすめです。
仕事が終わって帰宅したとき、帰りを待ってくれているペットがいると疲れが吹っ飛びます。
これは、ひとり暮らしでペットと住んでいる方がよく話すことです。
しかし、家にいる時間が短い方はペットのお世話が難しいかもしれません。
ペットを飼おうと考えている方は、自分のライフスタイルも頭に入れてくださいね。
<高齢者>
子どもや中高年だけでなく、高齢の方こそ動物とふれあってほしいと思っています。
アニマルセラピーの効果のひとつに「認知症の改善」があるからなんですね。
またそれ以外にも、動物に触れようと積極的に体を動かすのは健康的にもよいとされています。
犬を飼っている方であれば散歩にでかけることで、よい運動にもなりますよ。
<障がいや持病のある方>
アニマルセラピーは、うつ病や自閉症といった病気にも効果が期待されています。
障がいのある方や持病を持っている方は、動物に心を救われる経験をした方も多いのではないでしょうか。
もし自分でペットを飼うのが難しいと思っても、動物とふれあえる環境を断念するのは早いですよ。
動物とふれあえるカフェに行ってみたり、セラピー犬とふれあえるイベントが開催していたりするので、チェックしてみてくださいね!
うつ病とアニマルセラピーに関する記事はこちら。
https://pet.ielove.co.jp/entry-979
アニマルセラピーはどんな場面で効果的?
「ほとんどの人がアニマルセラピーの効果が期待できるんじゃない!?」
そう思った方もいるでしょうか?
そうなのです。
動物の癒し効果は動物が苦手でない限り、ほとんどの人が実感できると思いますよ。
ここでは、特にどんな場所・場面でアニマルセラピーの効果が期待できるかまとめてみました。
<職場>
仕事をする環境に犬や猫がいるのは、想像できない方も多いかもしれませんね。
じつは、アニマルセラピーの効果を職場でも実践している企業はいくつかあります。
私たち「わおん」の代表会社である「株式会社アニスピホールディングス」をはじめ、IT企業や人材派遣企業など、業界の幅も広いです。
職場で活躍するペットとして、「看板猫」や「社員犬」など、言葉だけなら聞いたことある方もいるでしょうか?
職場にペットを同伴できる会社が増えてきているのは、なんとも現代らしい働き方といえるかもしれませんね。
<医療や各福祉施設>
アニマルセラピーは、きちんとした療法です。
そのため、医療現場や福祉施設などでの活躍は一般的といえます。
ここではペット同伴というより、きちんと訓練されたセラピー犬が活躍することも珍しくありません。
セラピードッグの主な活躍場所はこちら。
- 小児病棟
- 児童施設
- 障がい者施設
- 老人ホーム
<教育現場>
アニマルセラピーの効果は、教育現場でも発揮されます。
動物介在教育といわれており、犬が授業に一緒に参加して、生徒の集中力を高めたり、子どもたちの社会的つながりを作るきっかけになっていたりするんだとか。
まだまだ日本では進んでいない取り組みですが、海外では実践している学校もあります。
まとめ
今回は、動物のもつアニマルセラピーの効果についてお話してきました。
私たちは、知らず知らずのうちに犬や猫などから癒しをもらっています。
特別な人でなくても、誰もが経験できるのがアニマルセラピーですよ。
ペットと人間がもっと近くで共存できる社会が実現できると、その効果はより身近に感じられるかもしれませんね。