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新型コロナウイルスの流行により、生活が変化したという方は多いのではないでしょうか。
感染拡大の影響により、ペットとの別れを考えなければならなくなった方もいると思います。
そこで今回は、「ペットを飼えなくなった場合はどうすればいいのか」まとめてみました。
いつ何が起こるか分からない世の中、愛するペットとの暮らしをもう一度考え直してみましょう。
現在、ペットと当たり前に暮らすことができているという方にも、読んでほしい記事となっています。
どんな理由でペットを飼えなくなる?
ペットと暮らす方のなかには、さまざまな事情によりペットと別れを告げるという方がいます。
主な理由はこちらです。
<飼い主の事情>
- 転勤
- ケガや病気になった(病院へ入院)
- 高齢になった(施設へ入所)
<ペットに起因する事情>
- ケガや病気になった(高額な医療費が払えない・つきっきりの看病ができない)
- 大きくなり手に負えなくなった(しつけが上手くいかない)
- 子どもが増えてしまって飼えない
<環境の変化>
- 引っ越し先がペット不可
- 子どもが動物アレルギーになった
- 離婚することになりどちらも引き取れない
- 震災や緊急事態により飼えなくなった
- 経済的に苦しくなった
ペット側の事情としてあげられるものは、飼い主の責任である場合もあります。
しつけが上手くいかず困っている場合、ドッグトレーナーや訓練士に相談することで解決できる問題もあります。
また、子どもが増えてしまい困っているという事情も、避妊や去勢手術をしっかりと考えていれば防げたかもしれません。
環境の変化は仕方のないことではありますが、考え直すことができるものもあります。
例えば、引っ越し先をペット可の条件で探すことが挙げられます。
「いえらぶポータル」ではペット可物件やペット共生型賃貸物件をご紹介していますので、ペット可賃貸をお探しの方はぜひご覧ください。
保健所に預けられたペットはどうなってしまうのか
やむを得ない事情はありますが、最後まで責任はとりましょう。
放置や放棄をしてはいけません。
安易に保健所へ連れていくことも控えましょう。
保健所では、一定期間経っても新しい里親が見つからなければ、犬猫を殺処分します。
殺処分は、環境省より「できる限り動物に苦痛を与えない方法」で行うことが求められています。
しかし、コストの都合上、ガスを使った窒息死が行われているのが現状。
(各保健所によって方法が異なる場合があります)
そのあと焼却炉へ運ばれます。
老朽化した施設の場合、規定時間内のガスでは死に至らない犬や猫もいるそう。
その場合は焼却炉で苦しむことになります。
とても悲しい現実です。
<ペットを飼う前に考えてほしい>
このような悲しい事態にならないためにも、まずはペットを飼う前に最後までお世話できるか考えましょう。
計画を立てることが大切です。
- ケガや病気になったときも面倒を見てあげられるか
- 10年、20年お世話することができるか
- 家族に動物アレルギーを持っている方はいないか
- 引っ越しの予定はないか
- ペットの避妊や去勢手術を考える
ペットも人間と同じ動物です。
ケガや病気になることはあります。
飼うときには、それを理解しなければなりません。
現在、犬と猫の寿命は約15年ほどといわれています。
ペットの長寿化で、その分世話代や医療費がかかることが予想されます。
前もってペット保険に加入するなどして、費用を抑える方法も考えておきましょう。
ペットを手放す以外の対処法も考えよう
まずは、ペットを手放す以外の対処法がないか考えましょう。
- ペットと同居できる施設を探す
飼い主が老人ホームや介護施設などへ入所するとなった際、考えられる対処法です。
老齢や病気のために施設へ入所することになっても、必ずしもペットを手放さなければならないということはありません。
近年では、動物と暮らすことでアニマルセラピーの効果を期待できるとして、ペットへの理解が進んでいる施設もあります。
福祉問題や殺処分問題に取り組んでいる、障がい者グループホーム「わおん」でも、人と動物の豊かな暮らしを目指しています。
- 獣医や通っている動物病院に相談してみる
医療費の支払いに困った場合は、ひとりで悩まず相談してみましょう。
費用の交渉に応じてくれる可能性があります。
また、やむを得ず手放すことになった際も、里親募集の協力として、張り紙を出してくれたり、サイトで紹介してくれたりといった対応をしてもらえることも。
ペットとの別れの辛さや、精神的な苦痛の対処法を教えてくれることもあります。
頼りになる存在といえますね。
- 一時預かりをしてもらえるペットホームやペットシッターなどを探す
ペットが病気や老齢になり、つきっきりで面倒を見ることが難しいときの選択肢です。
仕事の間だけ預かってもらうことができます。
ペットの介護に知識のあるスタッフもいるので安心です。
自分でお世話ができないからと、すぐに手放すことはありません。
飼い主と離れることは、ペットにとっても精神的に辛いことです。
可能な限り、対処法を探すことをおすすめします。
どうしてもペットを飼うことができなくなったら
それでも、どうしてもペットを手放さなければならなくなっときはどのように対処するのでしょうか。
まずは引き取ってくれる里親を探しましょう!
- 家族や知人など身の回りで探す
身近な人に相談して、引き取ってくれる人がいないか探しましょう。
ペットと面識があり、実際にふれあったことのある人なら、ペットの精神的苦痛も少しはおさえることができます。
- 動物愛護団体などを通じて探す
ボランティア団体は、自分たちのサイトで里親募集を呼びかけたり、イベントを開いたりしています。
また、現状をしっかり説明して相談にのってくれることもあるので、心強い味方といえます。
- ネットで探す
SNSなどを使って自分で呼びかける方法もあります。
拡散されればたくさんの人に知ってもらえます。
しかし、中には詐欺や転売などの目的で声をかけてくるユーザーもいます。
そのため、個人で取り引きをする際は注意が必要です。
里親を申し出てくれた人には、ペットの性格や習慣などを正直に伝えることが大切です。
引き取ってくれた方が
「聞いていたことと違う」
と、お世話できない事態を避けることができます。
そして、無事に里親が決まったら、ペットにとって親しみのあるエサやおもちゃを用意しておきましょう。
また、ワクチン接種の記録やその他の証明書など、引き取り手が必要となる情報もまとめておきましょう。
万一の場合に備えて日頃からできること
飼育が困難となった状況では、焦りや不安で正しい判断ができないこともあります。
そのためにも、前もって準備をしておくことをおすすめします。
この先ペットを飼えないような状況になった場合、どうするのか。
まずは家族で話し合っておきましょう。
身近で手伝ってくれそうな人を挙げたり、協力してもらえそうな団体が近くにあるか調べたり。
終活の準備のひとつとして、ペットとのくらしを考えるのは、今や若い世代の間でも多いそうです。
また、引き取ってもらう準備として、狂犬病や混合ワクチンの接種をきちんと済ませておくことも重要です。
そしてなにより、愛するペットとの思い出をたくさん残しておきましょう。
ペットとの別れを選択しなければならない状況を考えるのは、心苦しいかもしれません。
しかし、それに目を背けてばかりでは、いざというときにペットを悲しませてしまいます。
何もないことが一番ですが、何かあったときのために準備をしておきましょう。
まとめ
さまざまな事情により、ペットと暮らせなくなることはあるかと思います。
そんな時でも、ペットがこの先もしあわせに暮らせるように考えてあげましょう。
この記事が参考になれば幸いです。