目次
少しずつ寒さを感じる季節になってきましたね。
家の中でも換気をすることが減っていませんか?
動物アレルギーを持っている方にとって、換気のない部屋は危険が潜んでいるかもしれません。
そこで今回はペットとアレルギーについて。
動物アレルギーの症状や、ペットを飼っている方はどう対策したらいいのかご紹介します。
これからペットを迎え入れる予定のある方や、すでにペットを飼っていて動物アレルギーを発症してしまった方は、ぜひ最後までご覧ください!
動物アレルギーの症状や発症する原因とは?
動物アレルギーとしてよく知られているのは、猫アレルギーと犬アレルギーです。
とくに、お家の中で飼われていることが多い猫のアレルギーを発症する方が多いといいます。
ハムスターやウサギなどによる動物アレルギーが発症することもありますよ。
ここでいう「犬アレルギー」「猫アレルギー」とは、犬や猫のアレルゲンにより引き起こされるアレルギーのことです。
ペット自身がかかるアレルギーではないので注意してくださいね。
ここでは、犬アレルギーや猫アレルギーにはどんな症状があるのか、発症する原因には何かについてまとめてみました。
<動物アレルギーの症状>
動物アレルギーの代表的な症状はこちらです。
- かゆみ
- くしゃみ
- 目の充血
- 咳
- 息苦しさ
軽い症状は、花粉症と似ていますよね。
重症化してくるとこのような症状が現れます。
- 下痢
- 呼吸困難
- 動悸
- めまい
- 吐き気
- 嘔吐
<発症する原因>
アレルギーとは、体内に入ってきた異物を排除しようとするはたらきが、過剰に反応することで起こります。
犬アレルギーの原因となるアレルゲンは「Can f」です。
Can f は数種類あるといわれており、その中でもCan f1が主要なアレルゲンとなっています。
このアレルゲンは犬のフケや唾液、尿などに多く存在しています。
抜け毛により犬アレルギーを発症しやすいといわれていましたが、実際には毛に付着しているフケや唾液などが原因です。
猫アレルギーの原因となるアレルゲンは「Fel d」です。
こちらも数種類あり、主要なアレルゲンはFel d 1で、猫アレルギー患者の8割以上が陽性になるといわれています。
Fel d 1は皮脂腺で産生され、唾液腺や肛門腺などからも分泌されます。
顔の周りや首などの毛に多く存在しており、小さいために浮遊しやすく、床や壁に付着すると長期間残るため注意が必要ですよ。
動物アレルギーの対策方法
ペットを飼うなら気をつけたいアレルギー対策。
どんなことで動物アレルギーの発症や症状を緩和できるのか、みていきましょう!
- 検査をする
まだペットを迎え入れていない方は、飼う前にアレルギー検査をすることで対策ができます。
自分だけでなく、家族にも動物アレルギーを持っている方がいないかどうか調べておくのもよいでしょう。
もしもペットを迎え入れたあとに、自分や家族に動物アレルギーがあったと判明したら…。
飼い続けるのが難しくなるかもしれません。
だからといって、お世話を放棄するのは望ましいことではありませんよ。
犬や猫などが殺処分される原因のひとつに、飼育放棄があります。
人間の都合でペットにされた犬や猫が、また人間の都合で捨てられる悲しい現実。
飼育放棄された犬や猫たちは、もともとペットとして暮らしていたために、野生としての暮らしで長く生き延びられるほど強くはありません。
また、保健所に引き取られた場合、里親が見つからなければ殺処分が待っています。
もちろん、アレルギーが発症したからといって「家族であるペットを手放すなんてできない!」方もいると思います。
しかし、症状が悪化してくると、大好きなペットとふれあうのも辛くなります。
人間もペットも幸せに暮らすために、最初から自分や家族のアレルギーについて知っておいた方がよいでしょう。
- 薬をもらう
ペットをすでに飼っていてアレルギーが発症してしまった方は、病院で薬を処方してもらうのも対策のひとつです。
現在、動物アレルギーを完治する薬はありませんが、症状をおさえたり悪化を防いだりする薬があります。
抗ヒスタミン剤やステロイドなどが、これにあたります。
- ペットを清潔に保つ
アレルギーの元はペット自身です。
愛犬や愛猫のフケや毛を減らし、唾液や尿もすぐに片付け、清潔に保つのが何よりの対策でしょう。
そのためには、こまめにブラッシングをしたり、お風呂に入れたりするのが効果的。
飛び散った毛を掃除する前に、そもそも毛が飛び散らないようにケアするようなイメージです。
お風呂は、犬や猫に負担がかからない程度にしてあげましょう。
無理やり顔を洗ったり、人間のように毎日お風呂に入れたりすると、皮膚のトラブルが起こることもあります。
ペットの体調も確認しながらお風呂に入れてあげてください。
その際は、動物アレルギーを発症していない方が行いましょう。
- 部屋の掃除を念入りに
ペット自身を手入れしても、アレルゲンが部屋に残っていると、吸い込む可能性があります。
そのため、部屋の掃除にも気を配りましょう。
とくに、クッションやスリッパ、カーペットといった布製品は、アレルゲンが付着しやすいので念入りに。
可能であれば、毛が付着しにくい家具に買い替えた方がよいでしょう。
- ペットとの触れ方を考える
ペットとの日常をどう過ごすかも、大切なアレルギー対策です。
こまめに手を洗ったり、マスクをしたりして、アレルゲンを体内に取り込まないように気をつけましょう。
人が食事をする場所や、寝室に入れないようにする工夫も効果がありそうです。
大切なペットとずっと一緒にいたい気持ちは分かります。
しかし、適度な距離を保たなければ感染症などの危険もあります。
現在、世界中で騒がれている新型コロナウイルスの心配もありますから、ペットとの適切な触れ方も意識したいところです。
- 部屋の環境を変えてみる
ペットと常に触れ合える環境だと、アレルゲンを吸い込む危険があるので、環境をよくする対策もおすすめです。
先ほど、食事や寝室の部屋を分ける対策をご紹介しました。
それに加えて、窓を開けて空気の入れ替えを頻繁に行うのも効果があるでしょう。
とくに、冬は意識して行いたいポイントです。
有能な家電製品の手を借りるのもありですよ。
最近は、動物アレルギーの小さなアレルゲンを吸込めるほどの高性能な空気清浄機も出てきています。
動物アレルギーを発症したらペットを手放すしかないのか
ペットを飼う前は、事前にアレルギー検査をして確かめられます。
しかし、ペットを迎え入れたあとに自分や家族が動物アレルギーだと判明したら…。
必ずしも「手放す」だけが選択肢ではありません。
先に述べたように、薬などで少しは抑えることもできます。
症状が軽い場合は、これまでのペットとの関わり方や環境を改め、薬を併用しながら暮らしていく方法もあります。
たとえば、自分がアレルギーを発症してしまった場合、散歩などペットと少し距離をとれるお世話はできるかもしれません。
一方で、お風呂に入れたりエサの片付けをしたりといった、アレルゲンに触れる可能性のあるお世話は家族に任せるなど工夫しましょう。
ペットは、家族の一員。
ペットに愛情を注いでいる方なら放棄するなんてことはないかもしれませんが、安易に人に渡すのも思いとどまってほしいです。
急に見知らぬ人の家に引き取られるのは、ペットの精神的な負担になります。
また、きちんと信頼のおける相手に引き取ってもらえなかった場合、ペットがつらい生活を迎えることになるかもしれません。
愛するペットが、なるべく自分の家で暮らしていけるよう工夫してみてくださいね。
最終手段の検討は、こちらの記事もチェック。
まとめ
動物アレルギーは、現在治療薬が見つかっていません。
しかし、対象となるアレルゲンを体に取り込まないよう対策をすることで、少しでも症状をおさえられます。
とくに、これからペットを迎え入れようと考えている方は、予めアレルギー検査を行うとようでしょう。