犬猫の殺処分の理由とは?殺処分ゼロのためにできる取り組み

一人ひとりの力を集めて犬猫の殺処分ゼロを目指そう!

殺処分ゼロという言葉を見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。

さまざまな個人や団体が、殺処分される犬猫たちをなくそうと懸命に運動を行っています。

しかし、未だ殺処分される犬猫たちは多いのが現状です。

 

今回は、なぜ殺処分がゼロにならないのか、ゼロにするためにできることはなにかをご紹介します。

 

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なぜ殺処分がなくならないのか

殺処分が、なくならない理由はいくつかありますが、もっとも大きな理由は私たちが殺処分の現実を知らないことではないでしょうか。

どれだけ多くの命が失われているのか数字としてわからなければ、現実味も帯びてこないでしょう。

2020年度に殺処分された犬猫たちは2万3,764頭(※)もいます。

※犬4,059頭 猫1万9,705頭 

※引き取り総数:7万2,433頭

 

殺処分される頭数は減少傾向にありますが、失われている約2万3千頭、それぞれが生きていた犬・猫なのです。

そして、こちらは動物愛護管理行政が把握している数字だけですが、犬の引き取り数は2万7,635頭で猫が4万4,798頭です。

その内、犬の10%(2,701頭)猫の23%(1万479頭)は飼い主から引き取った犬猫たち。

 

動物愛護管理行政事務提要参照

中にはどうしても飼えなくなり、やむを得ず手放した方もいらっしゃるでしょうが、そうではない方も含まれています。

飼った後に、「想像と違う」「子犬(子猫)が増えすぎた」「病気や老衰で世話するのが大変だから」など、人の身勝手な理由で捨てられ殺処分される犬猫たちも後を絶ちません。

これこそが大きな原因ではないでしょうか。また、野良犬や野良猫に責任を持たずエサをあげる行為も問題です。

野良犬や野良猫が増えていくのも殺処分がゼロにならない原因の一つと言えます。

「かわいいから餌をあげる」、本来はその行為にも責任が伴うことを忘れてはいけません。

殺処分がゼロにならない理由はいくつもありますが、そのほとんどに「人」が関わっています。

「人の身勝手により産まれたにも関わらず殺処分で失われる命」をなくすためにどうするのか…一人ひとりがそのことを考えることで、殺処分ゼロへの道は開けると思います。

殺処分ゼロへの道!ポイントは引き取り数と譲渡

1なぜ殺処分がなくならないのか

殺処分ゼロへの道を開くためのポイントは大きくわけて2つあります。

行政への引き取り数を減らすこと。そして譲渡される犬猫たちを増やすことです。

 

<行政への引き取り数を減らす>

まず、野良犬や野良猫を減らしていくことが大事です。そのためにペットを捨てる行為が「殺す」行為だと多くの方が認識することが大事です。

野良として生きていくことは簡単ではなく、子犬や子猫はカラスに襲われて命を失うケースも報告されています。

もし、生き延びたとしても病気にかかったり、狂犬病の蔓延を防ぐために捕獲されたりします。

 

猫の場合は、捕獲後にワクチン接種や去勢不妊手術を施されて、地域猫として1代限りの命をまっとうできる可能性もあります。

しかし、野良犬の場合は前述した狂犬病を防ぐために地域犬として生きていく選択肢はありません。

ペットを捨てる方が、この現実を理解することで行政への引き取り数を減らすことが可能になると思います。

こちらで地域猫についてご紹介していますので、興味のある方はぜひご参照ください。

<譲渡される犬猫たちを増やす>

譲渡される犬猫たちを増やすために、行政や個人、団体などさまざまな方たちが活動しています。

主な方法は里親募集や譲渡会で、日本全国各地で行われています。

譲渡数も増加傾向で、2020年は犬2万7,635頭、猫4万4,798頭の命が譲渡によって救われています。

なぜ譲渡数が増加傾向なのか…それは保護された犬や猫たちのお世話、病気になったときに一時的に引き取り治療する方たちがいるからです。

 

そして、民間で活動している方のほとんどがボランティアです。

プライベートな時間を使っているだけでも大変だと思いますが、前述した治療に関しても自腹で費用を捻出しているとのこと。

自分自身のことよりも、1つでも多くの命を救いたいと考えている方たちがいるのを知ることも大事です。

殺処分ゼロへ!一人ひとりができること

2殺処分ゼロへ!一人ひとりができること

では、行政への引き取り数を減らす、譲渡される犬猫を増やすために一人ひとりができることをご紹介します。

<飼い主ができること>

  • ペットが迷子にならないようにする

犬と散歩などで外出するときは、リードやハーネスをしっかりと装着し迷子にならないよう注意しましょう。

万が一、迷子になってしまうと前述した狂犬病の蔓延を防ぐために保護されます。

そして、保護期間中に飼い主に返還されるか里子として引き取られない限り殺処分されてしまいます。

 

大切な命を守るために、飼い主として責任を持つことが大事です。

猫は基本的に室内飼いが多いのですが、なんらかのアクシデントで逃げ出してしまう可能性があります。

脱走防止策など、猫が飛び出してしまわないような対策は大事です。

 

しかし、いくら注意をしていても犬や猫が迷子になってしまう可能性はあります。

迷子になったときのことを考えると事前に「マイクロチップ登録」「迷子札」などの対策を行っていたほうが安心です。

 

  • 去勢不妊手術

犬や猫は、1回の出産で5頭前後の子どもを産みます。

何十頭、何百頭いても最後まで責任を持ち、育てられる財力がある方であればいいのですが、そうではない方も多いはず。

出産後、育てられずに行政へ引き取ってもらうことは殺処分へと繋がりますので、去勢不妊手術を行っていただければと思います。

 

たしかに、「種を残す行為」を人間のエゴで奪うのは間違っているのかも知れません。

しかし、飼えなくなった犬や猫たちがどうなるのかを考えると、現状では繁殖を抑えることが最善策なのではないでしょうか。

<これから犬や猫を飼おうと思っている方>

犬や猫の寿命は平均すると15年ほどです。

その間にかかる費用や世話の時間を捻出できるのかしっかりと考えることが大事です。

飼い始めてから「飼わなきゃよかった…」などということになってしまわないように、注意してくださいね。

 

※犬や猫を飼うときの注意点などは以前の記事でもご紹介していますので、ぜひご参照ください。

 

<事情があって飼うことはできないけど…>

動物アレルギーやペット禁止の賃貸にお住まいなどの事情があって、犬や猫は飼えないけど見過ごせない方におすすめの方法もありますのでご紹介します。

  • TNR活動に参加する

TNR活動とは、野良猫を地域猫として責任を持って育てる活動のことです。

捕獲し去勢不妊手術を施すことで、繁殖を抑えながら猫たちが安全に生活できるよう、多くの方たちがボランティアとして動いてくれています。

お住まいの地域名+TNR活動とインターネット検索することで、近隣の活動を調べられますので、ぜひご検討ください。

 

  • 保護犬や保護猫のお世話

犬や猫たちを保護する方たちの中にシェルターを持っている場合があります。

そのシェルターにいる保護犬や保護猫のお世話は、人の手が必要で常に人手不足です。

食事の準備をしたり散歩に連れて行ってあげたりなど、少しでもお力を貸していただければと思います。

 

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まとめ

今回は、殺処分ゼロを目指すために必要なことをご紹介しました。

一人ひとりが、できることから続けていれば、いつか殺処分される犬や猫たちはいなくなるはずです。

殺処分ゼロへの道は険しいですが、一人ひとりができることをやっていきましょう。

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