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犬や猫などの可愛いペットを飼いたい!と考えている方は多いでしょう。
愛らしい仕草(しぐさ)や、飼い主を信じて頼ってくれる姿に癒される方も多いはずです。
しかし、ペットを飼いたいと願う方が増えている現在でもペットの殺処分はなくなりません。
なぜ、殺処分がなくならないのか…それはペットを飼うときに純血種・ミックス・雑種の特徴などを知らないことで、起きてしまう悲劇が原因の一つです。
今回は、そのような悲劇がなくなるように純血種・ミックス・雑種の特徴などをご紹介します。
ペットを飼う前に知ろう!純血種の特徴とは
まず純血種とはなにかをご説明します。
<純血種とは>
種ごとに決められた規定(血統)を守るために交配されて生まれてきた犬種や猫種などです。
簡単に説明すると、同じ血統(同じ種類)の親から生まれた子どもと考えてもらえれば問題ないです。
ただし、親が血統書付きでなかった場合は純血種として認められないケースもあります。
※血統書とは、人間でいう戸籍や家系図にあたります。
<純血種の特徴とは>
純血種の特徴として、まず挙げられるのが成長したときの姿が想像しやすいこと。
血統を守ることによって「毛は長くなるのか」「どのくらい大きくなるのか」「耳や鼻などの特徴」がわかりやすくなります。
大まかな性格も特徴がありますが、この点は育つ環境や飼い主の性格などで大きく変化します。
そして、注意していただきたいのが血統を守るために行われている交配方法の違いです。
交配方法の違いを理解することが、純血種の犬や猫と幸せに暮らすポイントになりますので簡単にご紹介します。
- インブリード(インブリーディング)
近親交配法とも呼ばれており、親子、兄弟姉妹、いとこ、叔父(おじ)叔母(おば)甥(おい)姪(めい)などによる交配です。
良い遺伝子を受け継ぐ可能性も高いのですが、遺伝性疾患などを持っている可能性も高くなります。
一般的に「親子」「兄弟姉妹」との交配(極近親繁殖)は許可制になっていますが、きちんとブリーダーや血統書を確認することが大事です。
- ラインブリード(ラインブリーディング)
同血族内交配法とも呼ばれる交配方法で、「親子」「兄弟姉妹」以外との交配で、良い遺伝子を受け継ぐ可能性、遺伝性疾患ともにインブリードよりも低くなり一般的に利用されている方法です。
- アウトブリード(アウトクロス)
インブリードとラインブリード以外の血縁関係のない系統で交配する方法です。
親の良い遺伝子のみを受け継ぐ可能性もありますが、どのようになるのかを予想しにくい方法です。
上記3点が一般的な交配方法ですので、純血種を飼う前に確認してくださいね。
そして純血種を家族として迎え入れる方法は、ペットショップやブリーダー、知人から譲り受けるなどです。
ペットを飼う前に知ろう!ミックスの特徴とは
それでは、ミックスの特徴などをご紹介します。
<ミックスとは>
ミックスとは、近年でてきた言葉で「ハーフ」「ハイブリッド」と呼ばれることも。
雑種の新しい呼び名だと思っている方も多いですが、明確な違いがあります。
それは、「純血種同士を交配させた種」との規定が決まっていることです。
たとえば…
- トイプードルとダックスフンドの純血種から生まれた「ダップー」
- コッカースパニエルとプードルの純血種から生まれた「コッカプー」
- マンチカンとペルシャの純血種から生まれた「ミヌエット」などが有名です。
<ミックスの特徴とは>
異なる純血種である親の特徴を受け継ぐことが大きな特徴です。
たとえばダップーは、見た目トイプードルの特徴が強く愛らしい感じを受けますが、ダックスフンドの狩猟犬としての性質も受け継いでいます。
コッカプーは、毛色や毛質はプードルの特徴を受け継ぎ、体格や愛らしい瞳をコッカースパニエルから受け継いでいる感じです。
性格は、優しく利発的なケースが多いと言われています。
ミヌエットは、ペルシャの長い毛とマンチカンの短い足が特徴。
性格も、甘え上手なペルシャとマンチカンの好奇心を持ち合わせているケースが多いです。
ご紹介したように、純血種の両親それぞれの特徴を受け継いでいることが特徴。
そして、ミックス種を家族として迎え入れる方法は、ペットショップやブリーダーから譲り受けるなどです。
ペットを飼う前に知ろう!雑種の特徴とは
続いて、雑種の特徴などをご紹介します。
<雑種とは>
さまざまな異なる血統が混ざっている種を雑種と呼んでいます。
見た目の特徴から、どのような種が混ざっているか判断できることもあれば、まったく想像できない場合もあります。
<雑種の特徴とは>
特定の種同士で交配させていないため、見た目もバリエーション豊富で性格もさまざま。
子犬や子猫の状態から飼うと、成体時の大きさなどが判別しにくいことや特徴の一つです。
雑種はしつけが難しいとの声もありますが、育つ環境や飼い主の性格で大きく変わるのは純血種やミックスでも同じです。
そして、純血種より健康で長生きする可能性や特定の病気(遺伝性疾患)にかかりにくいと言われていますので、別れがつらくペットになるべく長生きしてほしい方は、雑種を選ぶのも良いかも知れません。
さらに、雑種は特定の地域で交配した可能性が高く、その地域環境に対する適性が高いとも言われています。
寒い地域であれば寒さに強く、暑い地域であれば暑さに強いと言ったようにペットにムリをさせずに飼うことが可能。
また、個性的な種である雑種を迎え入れる方法で、ぜひご検討いただきたい方法があります。
それは、冒頭でご紹介した「殺処分される犬や猫たち」を引き取ることと「保護犬、保護猫」を引き取ることです。
民間の団体に保護されている「保護犬」「保護猫」や保健所で殺処分を待つしかない犬や猫を引き取ることで、大切な命を救えます。
- 保健所から迎え入れる場合
自治体ごとに、保健所が設置されていますので直接問い合わせる方法が確実ですが、自治体によってはホームページなどでも確認できます。
- 民間団体が保護している犬や猫の譲渡会
「お住まいの地域名」+「犬(猫)」+「譲渡会」でインターネット検索を行うと近隣の譲渡会情報がでてきます。
そして譲渡会に参加して、気に入った犬や猫がいた場合は申し込みをします。
譲渡会によって、決められている飼い主としての基準を満たしていて、他の希望者がいなければ譲渡決定です。
- 里親募集サイト
「お住まいの地域名」+「犬(猫)」+「里親募集」でインターネット検索を行うと、里親募集サイトが表示されます。
そのサイト内から希望条件に近い犬(猫)探す流れです。
大手サイトだと全国各地の情報がありますので、より希望に近い犬(猫)と出会えると思います。
もちろん、相性や好みの問題もありますので選択肢の一つとして頭の片隅にでも残していただければと思います。
※こちらのコラムで、詳細をご紹介していますので少しでも気になった方は、ぜひご覧ください。
純血種・ミックス・雑種の特徴を知ることが殺処分0への道
念願のペットと暮らし始めてから「思っていたのと違う」「こんなに大きくなるなんて考えてなかった」「散歩や掃除が大変」などの理由でペットを捨ててしまう方がいらっしゃいます。
それは、ペットの特徴を知らなかったために起きてしまった悲しい出来事です。
「可愛いから」「癒されたい」からとの理由で、ペットを飼うこと自体は悪くありません。
しかし、同じ命を持った生き物として一緒に暮らしていただければと思います。
ペットを飼う前に、成体になったときの「大きさ」「抜け毛の量」「性格」「散歩の頻度」などはある程度予測ができます。
予想ができれば、思っていたのと違うなどでペットを捨てることは少なくなるはずです。
殺処分を0にすることは難しいことですし、関係ないことだと考える方も多いとは思いますが、悲しい命を少しでも減らせられるようにご協力いただければ嬉しく思います。
まとめ
今回は、純血種・ミックス・雑種の特徴などをご紹介しました。
ペットと暮らすことは、ストレス軽減や癒しにも繋がります。
なにより、愛くるしい姿や仕草を見ているだけでも日々の生活が楽しくなってくるはずです。
「こんなはずじゃなかった」と後悔しないように、家族として迎い入れる前に特徴などを把握してくださいね。