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ペットとの生活が寛容になってきた時代。
ペットが家族の一員であると認められる時代。
このような現代の流れで、ペットと住宅は密接な関係にあるといえます。
今回はその理由を解説し、今後不動産業界で活かせそうなペット共生に関する資格についてご紹介しますよ。
ペット×不動産は今後の力になる!?ペットと住まいは切り離せない関係
不動産における住宅トレンドは日々進化しています。
マンションのオートロックや省エネ住宅など、ひと昔前は珍しかった言葉も、今では聞きなれたものでしょう。
ペットに関する住環境も、「ペット不可」から「ペット可」、「ペット共生」へと変わってきています。
賃貸アパートでいう「ペット不可」は、大家さんが部屋でペットを飼うのを認めていないこと。
ペット不可にする理由はさまざまです。
オーナーさんがペットが苦手な場合もありますし、部屋が汚れるから、鳴くとうるさいから、集合住宅だと隣人に迷惑をかけるからなどが理由としてあげられます。
「ペット可」は条件付きならペットを飼ってよいとされている物件。
条件とは規則みたいなもので、物件によって異なります。
たとえば、「小型犬までの大きさならよい」「多頭飼いは禁止」などの条件ですね。
近年では、中古の賃貸物件が居住者を増やすために「ペット可」を掲げていることも珍しくありません。
飼い主さんであれば契約前に、どんな条件がついているかしっかり確認したいところです。
ペットを飼うのを認めているのが「ペット可」だとしたら、ペットと暮らすのを歓迎しているのが「ペット共生」といわれています。
近年、都市部を中心に広がってきている物件ですよ。
アパートやマンションなどの「ペット共生」物件は、居住者のほとんどがペットに対して理解のある人々で構成されています。
また、居住者だけでなく、建物もペット歓迎ムードです。
屋上にドッグランを設けていたり、エントランスに足洗い場が設置されていたりと、ペットにとって過ごしやすい設計がなされています。
そのため「ペット共生」物件には、ペットの暮らしやすさを優先して物件探しをした入居者が多いといえるでしょう。
このように、ペットに寛大な住宅が広がっている背景には、ペットの家族化が考えられます。
ペットが大切な家族の一員として位置づけられ、住まい探しの際にペットの暮らしやすさを考慮する方が増えてきたんですね。
そのニーズに合わせて不動産業界にも変化が生まれてきているのです。
2020年に動物愛護法が改正されたのは、国としても動物福祉の考えを進める動きを示したといえます。
ペットと人が幸せに共生するための社会へと近づいてきている証でしょう。
ペットと暮らしていない人でも、ペットの存在を無視して生活することはできなくなってきた時代といえるかもしれません。
このような時代では「ペット×不動産」の知識が強みとなります。
- 不動産業界で働く方(働きたい方)
- 不動産のオーナーさん(オーナーになりたい方)
- ペットとの暮らしやすさを学びたい方
- ペットと人が幸せに暮らせる社会の実現を考えたい方
この中に当てはまる方は、ペットと不動産関連の勉強をして、資格取得を目指してみてもいいかもしれません。
就職や転職の際にアピールできたり、今後の不動産投資を考えるうえでも知見が広がったりとメリットがあります。
また、ペットと暮らしている方は日常生活で活かせるので、実践的なメリットがありますよ。
ペット×不動産の資格~ペット共生住宅管理士とは~
ここからは、ペット共生×不動産に関する資格を紹介していきます。
まずはペット共生住宅管理士についてです。
ペット共生住宅管理士とは、ペットの習性を理解した上で、ペット共生の住宅についての知識を学べるよう誕生した資格です。
これまでのペット共生住宅といえば、消臭効果の高い壁や、掃除のしやすい床など、人にとっての使いやすさを意識したものでした。
しかし、ツルツルとした床は犬や猫の足腰を痛める原因になったり、ペットにとってストレスのたまる住環境だったりしたんですね。
「ペット共生」は人がペットと暮らす上で過ごしやすい家ではなく、ペットも人も過ごしやすい家。
その認識のもと、ペットへの理解を深めようと検定試験が誕生したのです。
公益社団法人 日本愛玩動物協会の公式サイトより、オンラインで申込んで受験します。
試験日が定められているわけではなく、申込みから6ヶ月以内には受験してくださいと指示があるだけです。
申し込みをしてテキストを受け取り、勉強をしてから自分のタイミングで受験します。
会場に行く必要がないので、時間の都合をつけやすい試験だといえるでしょう。
<受験資格>
公益社団法人 日本愛玩動物協会の定める「2級愛玩動物飼養管理士」の資格を取得していること
<検定教材>
- ペット共生マンションの適正化推進ガイドライン
- 飼い主のマナーハンドブック
- ペット共生住宅管理士 理論と実践
こちらの3冊は、申込時に受験票と同封されて送られてきます。
<試験形式と時間>
試験時間(40分)
形式(4択方式)
問題数(40問)
<受験料>
テキスト・検定セット(税込20,000円)
テキスト無し検定のみ(税込5,000円)
ペット×不動産の資格~愛犬家住宅コーディネーターとは~
<概要と試験について>
次に、愛犬家住宅コーディネーターをご紹介します。
愛犬家住宅コーディネーターとは、愛犬の「育て方」と愛犬との「住まい方」の両軸から住まいを考える「愛犬家住宅」の専門家です。
一般社団法人愛犬家住宅協会が認定する資格で、不動産関連の職についている方におすすめしたい資格となっています。
その理由は、この資格を取得するメリットにありますよ。
- ペット愛好家向け住宅サイト「AMILIE」にペット共生住宅の専門家として掲載される
- 資格取得後、ペット共生に関する特別講座を受講できる
- セールスプロモーションに使えるロゴがもらえる
- 犬好きのお客様と仲良くなれたり、提案や商談の幅が広がったりする
このように、ペットと暮らすお客様との営業に活かせることが多いのが特徴です。
他企業との差別化をしたり、自身のスキルアップにつながったりするので、仕事で活かしたい方に向いているでしょう。
協会が指定する通信講座を受講の上、検定試験の申込みをします。
注意したいのは、資格の期限が2年で切れること。
そのため、2年ごとの更新を忘れずに行いましょう。
<受験資格>
協会が指定する講座を受講した者
<検定教材>
愛犬家住宅コーディネーター講座教材セット・通信講座ID
71,500円(税込)
<試験形式と時間>
試験方式:全国280か所のテストセンターのパソコンにて試験を実施
試験内容:ドッグライフ編(45分)/建築編(45分)
合格基準:ドッグライフ編・建築編ともに100点満点中80点以上合格
合否判定:試験終了後、約1週間程度で郵送にてご連絡します。
<受験料・更新料>
11,000円(税込)
再検定料:5,500円(税込)
更新料:5,500円(税込)2年更新
※詳しくは、愛犬家住宅協会東京事務所までお問い合わせください。
ペット×不動産の資格~ペット共生型住環境アドバイザーとは~
最後に、ペット共生型住宅環境アドバイザーをご紹介します。
この資格は、ペットの生態や習性を学び、ペットと生きる住環境・生活環境づくりを知るための資格です。
一般社団法人 日本環境保健機構が認定しており、オンライン受験にて資格を取得できます。
受験といっても、一発本番の試験のようなものではありません。
申込み時に送られたDVDでの学習を通してレポートを提出し、認めてもらえたらアドバイザーとして登録される仕組みです。
アドバイザーとしての登録は永年制なので、更新なども必要ありませんよ。
講座で学べる内容には、基礎知識の他にペット防災も盛り込まれています。
アドバイザーとして個々の住環境づくりだけでなく、地域社会における住環境のコーディネートの知識を有する者と認められているんですね。
ペットと人の小さな関係だけでなく、ペットと社会の視点から共生を考えたい人におすすめしたい資格となっています。
<受講資格>
どなたでも受講できます
<認定講座価格>
33,000円(講座料金22,000円+登録料11,000円・税込)
一般社団法人 日本環境保健機構の公式サイトより申込みください。
その他、ペットに関する仕事や資格はこちらの記事でまとめています。
まとめ
現代は、人とペットの共生が当たり前になる時代へと近づいてきています。
住まいづくりや住環境を考える際、ペットとの暮らしやすさを意識する方は増えてくるでしょう。
そんな中、専門的な知識を身につけていると、自分の強みになります。
資格取得として形に残すと周りからの信頼度もあがるので、興味のある方はチャレンジしてみはいかがでしょうか。