誰も住まない家を相続したらどうすればいいの?不動産売却のメリットとは

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身内に不幸があったら考えなければならないのが相続。

相続人が複数いる場合、話し合いで自分の持分を決めることになります。

預貯金や有価証券などは金額ごとに分割しやすいですが、不動産はそうはいきません。

土地や建物の相続は大変だから、売却して現金にしたいと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、相続したらまず何をすべきか、家はどうすればいいのかについてご紹介します。

 

「不動産を相続したけど住む予定がない…どうしよう」

「すぐに売却しちゃっていいのかな」

このように、実家をどうすべきか悩んでいる方におすすめの記事です。

ぜひ、最後までお読みください。

 

不動産の相続で重要?遺産分割協議とは

 

土地や建物といった不動産は、きれいに分割できない資産のひとつ。

金融資産と異なり、相続問題になりやすいといわれています。

裁判所の遺産分割事件の新受件数は15,706件です。

 

※平成30年度司法統計年報より

https://www.d-frontier-life.co.jp/webseminar/3/webseminar.pdf

【https://ieul.jp/column/articles/58/】

遺言書がない場合、資産の分配を相続人で話し合う必要があります。

この話し合いがしっかりできていないと、相続問題に発展する可能性があるので注意しましょう。

 

<遺産分割協議>

 

遺産の分配について、相続人全員で話し合うことを「遺産分割協議」といいます。

遺言書がない、遺言書に書かれていない遺産があるなどの場合は、協議により分配を決めます。

協議の後に「遺産分割協議書」を作成し、相続人全員が署名・押印をして終了となります。

期限はありません。

しかし、先延ばしにすると名義変更などで手間取る可能性があります。

また、協議自体に期限はなくても、相続放棄は3ヶ月以内と期限が定められています。

そのため、早めに話し合った方がよいでしょう。

先に述べたように、土地や建物などの資産は揉める原因になりやすく、話し合いに時間がかかることが予想されます。

実家を誰か一人が相続するのか、複数で共有するのか、売却して現金化するのか…。

不動産の分割相続には種類があります。

しっかり確認して、全員が合意できるような話し合いにしましょう。

身内同士で円満な解決ができないなら、弁護士など司法のプロに頼むこともできます。

 

不動産の分割相続の種類

 

土地や建物の分割相続には種類があるとご説明しました。

ここでは、主に4つをご紹介します。

 

<現物分割>

不動産を土地や建物のまま分割する方法です。

たとえば、土地に線引きをし、右は長男の分、左は次男の分として相続する方法です。

建物は居住空間が決められているので難しそうですが、土地の場合、よくみられる方法です。

 

<代償分割>

相続人の1人が不動産を取得し、他の相続人には分割相当額の金銭を支払う方法です。

たとえば、長男一家が引き続き実家に住む場合などがこれにあたります。

この場合、長男は土地と建物を得る代わりに、預貯金などの他の資産は残りの相続人で分けるなどの分割方法をとります。

 

<換価分割>

不動産や車などを売却し、お金に変えて分割する方法です。

「相続人はそれぞれ家を持っているから、誰も住む予定はない」

「残しておくと維持も大変」

という場合はこの分割方法をおすすめします。

 

<共有分割>

分割せず、そのまま共有として使う方法です。

すぐに決められなくてこの方法を選択する方もいます。

注意点は、時間が経つと、相続人のまたさらに相続人と共有することになります。(二次相続・三次相続)

たとえば、親の不動産を最初は兄弟3人で共有していたが、その中のAさんがお亡くなりになり、兄弟2人はAさんの相続人たちと一緒に共有するというパターン。

少々ややこしいですよね。

この方法は現物分割、代償分割と異なり名義が複雑で、後々売却や賃貸に出す際に不都合が生じる可能性があります。

 

相続人の誰も実家の土地や建物を使う予定がなく、資産価値が高い不動産の場合、売却費用を分割する換価分割がおすすめかもしれません。

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不動産の資産価値はどうやって決まる?

 

それでは、資産価値の高い物件とはどのようなものでしょうか。

簡単にまとめてみました。

 

<アクセスのよさ>

「駅から徒歩10分」「バス停から徒歩5分」

といった、徒歩以外に交通の便がいいと、資産価値が高まります。

とくに、マンションで重視される条件です。

一戸建ての場合でも、徒歩30分を超えると売却が難しくなるといわれています。

 

<住環境のよさ>

車社会の地域にある家なら、重視したいのは住環境です。

住環境が良いといわれる物件は

  • 学校
  • コンビニやスーパー
  • 病院
  • 金融機関

これらが近くにある家です。

日常生活を送るうえで必要になるものが近くにあると、資産価値が高まります。

また、有名スポットや景観のよい場所など、憧れのある街であれば資産価値は高くなるでしょう。

 

逆に、住環境が悪いといわれる物件は

  • パチンコ店
  • 火葬場
  • ごみ処理場

これらが近くにある家と言われています。

 

<防災性のよさ>

地盤がしっかりしている土地なら、資産価値が高まります。

日本は自然災害が多い国といわれていますから、減災できるポイントがあると土地の魅力が高まるのも納得ですね。

また、風水害対策として、防災ハザードマップを確認してみるのもおすすめです。

災害に強い立地なら、人気のある不動産として売り出すこともできますよ。

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相続した家を売却するメリット・デメリット

ここからは、換価分割にするメリットとデメリットをご紹介します。

 

<メリット>

 

まずはメリットから

 

  • 現金化できるので分割がしやすい

1番のメリットはこちらです。

不動産を換価分割すると、1円単位で分けることができます。

自由度が高く、平等に分配できるので、揉めごとを減らせます。

お金の数値は目に見えるので、記録も残しやすく、誰が見てもわかりやすい協議書になるでしょう。

分割問題をすっきり解決したい方におすすめです。

 

  • 納税の資金に使える

相続税の支払いは現金でおこなう必要があります。

不動産などの資産を相続した際、相続税が払えなくて結局売却し、その資金を納税にあてるケースも少なくありません。

金融資産より不動産が多い場合、納税で苦しむことも。

換価分割は、このようなピンチを救ってくれます。

 

<デメリット>

 

次にデメリットをご紹介します。

 

  • 手間がかかる

不動産の売却はすぐにはできません。

複数の不動産会社に査定を依頼し、最低売却価格を決めます。

これらは一般的な不動産の売却と同じですが、相続した不動産では、並行して登記をおこなう必要があります。

また、「換価分割にする」という遺産分割協議以外にも、査定の依頼に不動産会社へ足を運んだり、売却価格を決める相談をしなければなりません。

手間がかかることは覚悟しておきましょう。

 

  • 費用がかかる

「売却ってお金が入ってくるのに費用がかかるの?」

と疑問に思った方もいるでしょうか。

不動産を売却するには、費用がかかります。

代表的なものが仲介手数料です。

 

個人で直接売却に出すなら必要ありませんが、一般的な売却では不動産会社に仲介を依頼します。

そのための費用です。

また、所得税が発生する可能性もあります。

すべての売却で所得税がかかるわけではありませんが、発生する場合は確定申告や納税に苦労することも。

このように売却をする際は、一定の費用がかかることも頭に入れておきましょう。

 

  • 家族みんなで集まる場所がなくなる

親族で集まる家がなくなるということもデメリットのひとつ。

一同そろって顔を合わせる機会が減ってしまう可能性があります。

また、実家がないとなると、誰の家に仏壇を置くのかで揉めることも予想されます。

 

メリットとデメリット、それぞれまとめてみました。

やはり大きなメリットは、お金としてすっきり分割できること。

デメリットは手間がかかることでしょうか。

早めに話し合いをし、テキパキと手続きを進められるなら、換価分割はとても楽に感じるといえそう。

 

売却以外の方法もある

 

不動産の相続には、売却以外の方法もあります。

過去の記事で空き家の活用方法を紹介しているので、相続した土地や建物を売却以外で活用したい方はこちらもご覧ください。

 

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

不動産を始め相続というものは、できるだけ穏便にすませたいですよね。

今回は、相続の分割でも問題となりやすい不動産について、売却するメリットなどをご紹介しました。

 

空き家を生み出さないためにも、相続人同士、しっかり話し合いをして決めてくださいね。

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