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いまでは、ペットは家族の一員ともいえる存在。
ペットを「飼う」ではなく、ペットと「暮らす」という生活を送っている方も多いのではないでしょうか。
ペットと暮らせる賃貸住宅には、「ペット可」「ペット共生型」「ペットシェアハウス」など、種類があるのをご存知でしたか?
そこで今回は、これら3つを比較してみました!
「可愛いペットに癒やされたい…」
賃貸住宅でペットと暮らしたいなと考えている方は、ぜひ最後までお付き合いください。
ペット可賃貸物件について
まずは「ペット可賃貸物件」についてご紹介します。
物件探しでよく目にするのが「ペット相談可」の文字。
ペット可賃貸物件とは、主にこの「ペット相談可」な物件であることを意味します。
<ペット可賃貸物件とは>
こちらは、物件所有者のオーナーがペットを飼うことを認めている物件です。
入居者全員がペットを飼っているわけではありません。
基本的に人が住むことをメインに考えられており、ペット用の設備が整っていないこともあります。
床や壁がペット対応になっていない物件もあり、汚れやキズがついた場合は、退去時のクリーニング代が発生することも。
メリットは、「ペット共生型」「ペットシェアハウス」に比べて物件が探しやすいことです。
また、入居者を獲得するために、物件の付加価として「ペット相談可」を掲げているところもあります。
その場合、比較的物件が安く設定されている傾向にあります。
<注意点>
「ペット可」だからといって、さまざまな自由が認められているわけではありません。
注意すべきポイントはこちら。
- ペットの種類や数が制限されている
ペット可賃貸物件の場合、「小型犬のみ」や「猫は禁止」など種類に条件を設けていたり、「多頭飼いは禁止」といった数が制限されている場合がほとんど。
物件によってその条件は異なります。
しっかり確認しておかないと、後からトラブルになるので注意しましょう。
- ペットに適した環境かどうか
ペットとの暮らしやすさが重視されているわけではないので、室内や周辺の環境をしっかり注意しておく必要があります。
室内環境では、におい対策として窓が2つ以上あるか。
周辺環境では、公園や遊び場が近くにあるか。
このようなチェックが万全であれば、比較的費用を抑え、ペットとの理想のくらしを実現することも可能です。
- 入居者全員がペット好きなわけではない
この物件では、入居者全員がペット好きとは限りません。
苦手だけならまだしも、ペットアレルギーを持っている方もいるかもしれません。
住宅選びの基準は人によってさまざま。
あらゆる住人がいることを頭に入れ、配慮して生活する必要があります。
<住人となかよく付き合っていくにはどうすればいいか>
では、この物件で住人とうまくやっていくにはどうすればいいのか。
大切なのはこちら。
- 規則やマナーを守ること
- 住人とコミュニケーションをとること
共有部分ではペットを歩かせない、しつけをしっかりしておくなどの基本的なマナーは守りましょう。
また、あいさつをする際に、「ペットがご迷惑をおかけてしてすみません」と一声かけるだけでも効果はあります。
住人同士の誤解やトラブルを回避するためにも、日々のコミュニケーションは大切といえます。
通常の賃貸住宅よりもコミュニケーションを意識するため、良好なご近所づきあいができそうなのは、嬉しいポイントですね。
ペット共生型賃貸物件について
<ペット共生型賃貸物件とは>
こちらは、ペットと暮らすことを前提とした物件で、施設や設備なども整えられています。
入居者のほとんどがペットを飼っていたり、ペットを好きだったり。
飼育規則もしっかりと定められている場合が多く、入居者同士のトラブルが起きにくいといわれています。
他にも、ペットの種類や数の規制が緩いこともメリットといえるでしょう。
<ペットのための施設や設備とは>
共有部分にある設備はこちら。
- ペットの足洗い場
散歩した後、足をきれいにして部屋へ入ることができます。
- ドッグランスペース
敷地内に、ペットをリードなしで遊ばせることができるスペースがあります。
飼い主にとっては、住人とコミュニケーションをとれる場でもあります。
- ペット専用ごみ箱
部屋に排泄物を持ち込まなくていいので助かります。
- グルーミングルーム
シャンプーなどのケアを行う設備が整っていることもあります。
各部屋にある設備はこちら。
- ペット専用の出入口
ペットの出入りに、部屋のドアを開けておく必要がありません。
ペット自らトイレに行くなど、室内を自由に歩き回ることができます。
- ペット用フェンス・ゲート
玄関への飛び出しを防ぐ機能がついています。
- リードフック
散歩に出かける際、玄関にて一時的にリードをかけておくことができます。
- ペット対応の床や壁紙
滑らず、傷つきにくい床。汚れにくく防臭性の高い壁を使用している場合もあります。
これ以外にも、空気清浄機やキャットウォークが備わっている物件もあるんだとか!
自分のペットに合った設備が備わっていると、嬉しくなりますね。
<デメリット>
ペット共生型賃貸物件は、ペットと暮らす方にとって夢のような物件ですよね。
しかし、デメリットもあります。
まず、「ペット可賃貸物件」と比べて、物件数が多くはありません。
都市部に集中していることが多く、地方で探すと家賃が高くなるという問題も発生します。
そして、全体的な費用も、「ペット可賃貸物件」と比べて高い傾向にあります。
先ほど紹介したように共有部分の設備を整えるために、仕方のないことなんですね。
物件によってはペットに関する審査もあり、基準をクリアしなければ契約ができないこともあります。
【参考サイト:https://fudosan-gakko.com/residential/pet-2/】
ペットシェアハウスについて
「ペット可」「ペット共生型」に次いで、「ペットシェアハウス」があるのはご存知ですか?
最近のシェアハウスは、ただ居住空間をシェアするだけでなく、趣味や目的を同じにする仲間が集まるコンセプト型も増えています。
コンセプトもさまざまで、国際交流目的や音楽を通したつながり、クリエイター向きなどがあります。
そのコンセプトを「ペット」にしたのが、「ペットシェアハウス」です。
物件の管理は、オーナーとは別に運営者が行っているところがほとんど。
「HOUSE-ZOO 株式会社」や「株式会社シェア180」もそのひとつです。
「ペットシェアハウス」をおすすめしたい方はこちら。
- これからペットを飼いたい
- ペットを飼ってはいないけど、動物のいる環境で暮らしたい
ペットは、一度飼ったら安易な考えで放棄してはいけません。
慎重に決めたいところですよね。
この悩みを解決できるのが「ペットシェアハウス」です。
こちらでは、ペットとの暮らしを実際に想像することができます。
また、入居者が飼い方を教えてくれたり、お互いに助け合ったり。
「ペット共生型」よりも入居者の距離が近いため、ペット初心者には嬉しいポイントがつまっています。
<デメリットはあるの?>
こちらも、ペット好きの方にとって夢のような物件ですが、デメリットはあります。
- 物件が少ない
ペットと暮らせる住宅が増えてきたといっても、「ペットシェアハウス」の知名度はあまり高くありません。
物件も首都圏が中心で、人気の部屋は満室ということも…。
家賃や住みたい地域など条件が多いと、見つけるのは難しそうです。
- 自分のペットと入居者のペットの相性が合わないこともある
できることなら、お試し入居でペット同士の相性を確かめた方がいいでしょう。
また、シェアハウスが前提なので、ペット同士の相性はクリアしても、シェアハウスに抵抗がある人は向かないといえそうです。
「わおん」はペット共生型の福祉施設
このように、ペットと暮らせる住宅の展開は広がってきています。
しかしそれは、一般住宅だけではありません。
福祉の場面でも実現されているのをご存知ですか?
障がい者グループホーム「わおん」はそのひとつです。
「わおん」は、保護犬、保護猫と暮らすグループホーム。
病気や障害があっても、当たり前に動物と暮らせる社会の実現に取り組んでいます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ペットと暮らす計画の、お役に立てれば嬉しいです。
どの種類の物件も、ペットを通してコミュニケーションが広がり、入居者と良好な関係を築くことができそうですよね。
人間関係が希薄になってきた時代、ペットは人同士の関係もつないでくれる存在になるかもしれません。
ペットと暮らせる物件に興味を持った方は、「いえらぶ」もチェック!