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所有している空き家を適切に管理しないと、地域の景観を壊したり、倒壊の恐れがあったりなど、さまざまなリスクが発生します。
なかでも、ゴキブリやネズミなどの害虫が住み着いてしまうと、衛生上問題があり、隣近所の方に迷惑をかけてしまいます。
なるべく早めに対処しなければ、被害が大きくなり、空き家が傷む原因にもなりかねません。
また、ネズミは、秋から冬にかけて寒さをしのぐために、建物に侵入する傾向にあります。
そのため、これからの季節、空き家のネズミ対策は重要だといえるでしょう。
そこで今回は、空き家でネズミが発生した場合の対処法や駆除の方法、空き家の適切な管理方法などについてご紹介します。
空き家でネズミを発見した場合の2つの対処法
空き家でネズミに遭遇した場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?
ネズミの姿は発見できないとしても、柱や電気回線にかじられたような跡があったり、ゴマのような小さな糞が落ちていたりする場合は、ネズミが発生している可能性が高いです。
放置しておくと、漏電や火災を引き起こしたり、フンの病原菌が原因で体調を壊したりすることもあるので危険です。
<対処法①業者に依頼する>
空き家でネズミが発生していることに気づいたら、まずは業者に依頼することを検討しましょう。
後述するように自分で対処することも可能ですが、やはりプロに任せたほうが安心です。
ネズミ駆除の基本は、侵入経路を塞ぐことと罠を設置することです。
一見簡単そうに思えるかもしれませんが、ネズミはとても警戒心が強い動物なので、一般の方が確実に駆除することは難しいでしょう。
仕掛けた罠がネズミにばれてしまった場合は、罠の場所や仕様を変えたりなど、余計な手間がかかってしまいます。
また、ネズミを駆除できたとしても、死骸を処理しなければなりません。
死骸は燃えるゴミとして出せば良いですが、病原菌やダニに触れないように手袋をつけたり、周辺をアルコールで消毒したりなど、注意すべきポイントも多くあります。
早めに対処する必要性を考えると、業者に依頼してすぐに対応してもらうほうが良いでしょう。
業者に依頼する場合は何度かに分けて作業をしますが、10万円から25万円程度が相場になります。
<対処法②自分で対処する>
業者に依頼することが難しい場合は、自分で対処することも可能です。
基本的なやり方として、まずはネズミの侵入経路を確認することから始めましょう。
ネズミがかじった跡などを確認して侵入した隙間を特定し、パテや金網などを利用して塞いでください。
これらは、ホームセンターなどでも購入することが可能です。
次に、天井裏や押し入れなど、ネズミの巣になりそうな場所や通り道に罠を仕掛けます。
ネズミは壁をつたって移動するので、壁の近くに毒餌と粘着シートを設置します。
もし、罠にかからない場合は場所を移動したり、ネズミの被害にあった食べ物を毒餌に混ぜたりして工夫しましょう。
最後に、ネズミが罠にかかったら、死骸を処理します。
マスクと手袋をしてジップロックなどに入れ、安全な状態を確認してからゴミに出してください。
注意すべきポイントとして、死骸処理だけを業者に依頼することはできないという点です。
そのため、死骸処理に抵抗がある方は、業者に依頼するほうが良いです。
空き家のネズミ駆除の方法とその費用
ネズミ駆除は業者に頼むほうが良いですが、住んでいない空き家に数十万円の費用をかけたくないという方もいるでしょう。
そこで、ここでは空き家のネズミを自分で駆除する場合の方法についてご紹介します。
また、それぞれにかかる費用も併せて書いていますので、参考にしてみてください。
<バネ式ネズミ捕り>
ネズミを捕獲する罠というと、多くの方がバネ式ネズミ捕りをイメージするのではないでしょうか?
バネ式ネズミ捕りとはバネでネズミを挟んで捕獲する装置で、餌を設置すれば何度でも利用することが可能です。
3LDKの2階建ての空き家であれば、おおよそ8個~10個ほど用意する必要があるでしょう。
バネ式ネズミ捕りは、ホームセンターなどで一つ500円程度で購入できます。
<粘着シート>
粘着シートはネズミ駆除のなかでも人気が高い罠で、ネズミが通る場所に設置することで利用できます。
餌を設置する必要がなく、ネズミの死骸もそのまま回収し処分できるので、利便性が高いことが魅力です。
しかし、粘着シートで捕獲できたとしても数日間はまだ生きていることが多いので、すぐに処理できるわけではないことに注意しましょう。
粘着シートもホームセンターなどで販売されており、5枚入りの箱が500円ほどで購入できます。
<毒餌>
ネズミを駆除するために、毒餌を仕掛ける方法もあります。
一箱500円ほどで売られており、ネズミがいる場所に仕掛けるだけなので、とても簡単です。
しかし、子どもやペットが食べてしまう可能性があるため、使用する際はご注意ください。
空き家でネズミを発生させないための方法
空き家は常に人がいるわけではないため、ネズミたちにとって最適な住処となりやすいです。
そして、ネズミの繁殖能力は非常に強いので、空き家のネズミ被害は周辺の住宅にまで及ぶ危険性があります。
衛生環境が悪化すると、近隣トラブルにまで発展することもあるので、あらかじめネズミを発生させないよう適切に管理することが重要になるでしょう。
<通路を塞いでおく>
空き家でネズミを発生させないためには、上記でお伝えしたようにパテや金網を活用して、ネズミの通路になる隙間を塞いでおくことが重要です。
しかし、とくに空き家の場合は、劣化により予想以上に隙間が多く存在している可能性があります。
そのため、この方法だけでは限界があるでしょう。
ネズミの通路を塞ぐ以外にも、以下のような方法を試すようにしてください。
<定期的に罠をしかける>
定期的に罠をしかけ、ネズミが捕まっていないか確認しましょう。
その際には空き家を換気し、ほかの害虫の死骸が落ちていないか、カビが生えていないかなどを確認するなど、ついでに空き家の状態も確認することがおすすめです。
掃除しながら空き家で傷んだ部分や修繕が必要な部分を把握したり、近隣住民に変わったことはなかったかを確認すると良いでしょう。
<忌避剤(きひざい)を使用する>
空き家が遠方にある場合は頻繁に行くことができないため、罠を設置することに抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。
そこで、おすすめなのが忌避剤(きひざい)を設置して、ネズミが嫌いな環境にしておくことです。
忌避剤(きひざい)はネズミを殺すものではなく、ネズミを追い出すものなので、ネズミの死骸処理に抵抗がある方や、仕事などでなかなか空き家に来られないといった方におすすめです。
<空き家管理サービスを利用する>
空き屋管理サービスとは、所有者に代わり、定期的に空き家を訪れ清掃したり、水回りやポストを確認したりするサービスのことです。
業者が管理や周辺の巡回などをおこなうので、空き家の老朽化を防いだり防犯上の対策として利用したりするのも有効です。
まとめ
ネズミは寒さに弱いため、冬の季節は雨風や寒さをしのげる場所を求めて、家の中に侵入してくるケースが増えます。
さらに、人気のない空き家であればネズミが住み着きやすくなるので、対策をおこなっておくことは重要です。
ネズミ対策も含めて、「空き家の管理が大変」と感じる方は、空き家を放置するのではなく、活用してみてはいかがでしょうか?
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詳しくは、公式ホームページをご覧ください。