犬・猫の殺処分ゼロを目指して自分たちができることとは

みなさんは殺処分についてどの程度知っていますか?

なんとなく知っているような気がするけど詳しくは知らない、という方も多いのではないでしょうか。

 

知っていますか?殺処分の現状

日本では年間何千匹もの犬が殺処分されています。そんな日本の殺処分の現状と私たちができることを考えてみたいと思います。

01

<7,700匹を殺処分>

この7,700匹という数値、2018年において殺処分された犬の数です。保健所に連れてこられてから殺処分されるまでの日数は大体たったの3~7日程度。病気にかかっている犬や、年老いたものなどは即日に殺処分されてしまうケースもあります。引き取られてから殺処分される日数が短いことにはさまざまな理由がありますが、その一つには引き取る数が多すぎることにあります。1日平均して100匹前後の犬が引き取られており、猫も含めるとかなりの数であることが分かります。保健所も犬や猫を保護したくても数が多すぎることや、コストの問題でなかなか難しいのが現状です。殺処分には、酸素を抜いて窒息させるという方法がとられており、決して安楽死とは言えない方法で犬の命は奪われています。

 

<飼い犬が多いという事実>

保健所に引き取られる犬は年間3万5,000匹以上。保健所が連れていく犬の中には完全な野良犬もいますが、飼い犬がほとんどです。飼い主が犬を飼えなくなり保健所に連れていく理由には、「引っ越しが決まりペット可物件ではなくなった」「面倒を見ていた人が倒れてしまった」などさまざまありますが、「かわいくなくなった」といった理由で捨てる人も中にはいます。また、最近では震災などの自然災害によって飼い主とはぐれてしまった犬も多くいました。

 

参照データ :https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html

 

飼い主の私たちができること

image1.png

<ネームタグや迷子札をつける>

飼い犬が迷子になってしまい保健所に保護されるケースも多々あります。

特に外で飼っている犬は、つないでいるリードが切れてしまったり何らかの拍子で外れてしまうことも。そうなった時、無事にその犬を見つけられるよう連絡先を書いたネームタグや迷子札を首輪につけておきましょう。また、2019年6月には「マイクロチップの義務化」が動物愛護法によって定められました。

 

マイクロチップについての詳しい記事はこちら

犬猫のマイクロチップ義務化の施行日は?ペットへの負担と費用についても解説|不動産コラムサイト【いえらぶコラム】

 

<出産について事前に考える>

ペットを飼い始めた際、まず考えたいのが出産についてです。

もし子犬が生まれた場合本当に飼えるのか?何匹まで飼えるのか?もらい手はいるのか?などについて考える必要があります。費用の問題や家の問題などと合わせてしっかりと考えておきましょう。もし子犬が産まれた際育てられないようであれば避妊手術などをするという選択肢もあります。

 

<万が一飼うことが難しくなってしまったら>

引っ越しや環境の変化などで万が一ペットを飼うことが厳しくなってしまったら、まずは育ててくれる里親を探しましょう。もちろん身近に育ててくれる人がいれば安心ですがすぐに見つけることは難しいかもしれません。そんな方に向けて、最近ではネット上で里親を探すことのできるサービスが多くあります。また、そのようなサービスを運営している団体は、引き取り手に対して譲渡条件を定めている場合が多いです。里親のライフスタイルやペットを育てる環境に対して審査が入るので、比較的安心して受け渡すことができます。たとえ飼えなくなってしまっても、責任をもって新たにかわいがってくれる里親を探しましょう。

 

かわいいペットと暮らし始める前にできること

03

これからかわいいペットと暮らそうと考えているみなさん。かわいい!となる気持ちは分かりますが、その前に一度しっかり考えておくべきことがあります。

 

<本当に育てられるのか>

犬1匹を育てるのにかかる生涯費用は平均して300万円前後と言われています。えさ代やワクチン、病気にかかってしまった際の医療費など、かかるお金を念頭においておく必要があります。また、育てられるかどうかは費用の問題だけではありません。ペットを育てる環境は整っていますか?室内で飼うのか、庭で飼うのか、賃貸に住んでいる方はペット可の家なのか、しっかりとペットを受け入れる環境を整えておきましょう。

 

ペット可(相談)の物件を探したい方はこちらから

 

<犬を飼う=ペットショップの概念をなくす>

日本では、ペットショップで犬を探すことが一般的ですが、犬を探す手段はペットショップだけではありません。里親探しのサービスや保健所での引き取りなどもあります。保健所や里親募集の掲示板など、病気を持っていたり狂暴だったりというイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、大切に育てられてきて飼い主の環境の都合で飼えなくなってしまった犬や飼い犬から産まれた子犬などさまざまな背景を持つ犬がいます。自分が育てたいと思う犬を探してみてはいかがでしょうか。

 

今日からできること

04

さて、最後に犬を飼っている人も、これから飼う人も、飼う予定がない人も今日からできることをお伝えしたいと思います。

 

<現状を知る>

ここまで読んでくださったみなさんは殺処分に対する知識が深まったかと思います。現状を初めて知った人や、ショックを受けた人もいるかもしれませんが、まずは知る事が大切です。

 

<情報を伝える>

殺処分問題に関してニュースで取り上げられることもありますが、すべてが大きく取り上げられているわけではありません。実際どのような状況なのか、どのくらいの犬が殺処分されているのか、知らない人も多いと思います。TwitterやInstagramなどで拡散することもとても大切で必要な私たちにできることの一つです。少しでも多くの人に現状を知ってもらいましょう。

 

<寄付や保護団体の活動に参加する>

少しハードルは高くなるかもしれませんが、動物愛護団体へ寄付することは大きな支援になります。実際保健所などが殺処分をする理由の一つとして「コストがかかる」ということが挙げられています。もちろん、一刻も早く新たな飼い主が見つかることが最も望ましいですが、飼い主が見つかるまで少しでも長く保健所や施設で保護できる支援にも繋がります。また、もっとこの問題に対して取り組みたい!という方には保護団体やボランティア団体の活動への参加があります。活動の内容もさまざまで、犬を散歩させるというものから、里親へ引き渡すときに連れていくもの、犬のシャンプーやケアなど多くあります。ご自分にあった活動内容を探してみてください!

 

できることから始めよう

殺処分の現状と私たちがこの問題に対してできることをご紹介しました。殺処分について考えるきっかけになったら幸いです。この記事でもお伝えしたように、私たち人間の都合で犬や猫などの大切な命が奪われています。少しでも多くの命を奪うことのないよう、小さなことでもやれることから始めていきましょう。

 

あなたも「いぬらぶ・ねこらぶ」の記事をかいてみませんか?
あなたも「いぬらぶ・ねこらぶ」の記事をかいてみませんか?