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これから気温が高くなり、湿気も多くなる季節がやってきますね。
とくに、6月になるとジメジメとした日々が続くので、過ごしにくく感じる方もいるでしょう。
住宅にとっても、高温多湿の環境は悪影響になります。
空き家になるとマイホームに比べて手入れをする時間が減り、傷みやすくなることも。
そこで今回は、空き家の換気をする重要性や換気をする際の注意点、また、とくにカビが与える影響についてご紹介します。
空き家を換気しないとどうなる?換気が必要な理由は3つ
住宅にとって換気は重要であり、たとえ人が住んでいない空き家だとしても換気は必要不可欠です。
空き家対策として、なぜ換気が必要なのか見ていきましょう。
<カビが生える>
浴室やトイレ、窓の周辺やエアコンなど、マイホームでも発生して困るのがカビですよね。
さらに擦っても落ちづらかったり、すぐにまた発生してしまったりなど、頑固なカビに悩んでいる方も多いでしょう。
しかし、住む人がいない空き家ともなると、掃除や換気の頻度がどうしても少なくなってしまう傾向があります。
定期的に換気をしなければ、カビが発生しやすくなり、壁や床、家具を傷めてしまうのです。
カビは一度発生すると根絶することが難しいので、日頃から換気などをして、予防に努めるのが得策です。
<虫やシロアリ>
カビは空き家の木材を腐らせてしまい、シロアリや害虫の被害も出やすくなります。
とくに、脆くなってヒビが入っている場所や傷んでいる建材から侵入するシロアリは、空き家のダメージをますます大きくします。
シロアリや害虫は高温多湿の環境を好むので、まさに換気していない空き家は被害が発生する可能性が高いです。
これらは普段見えない場所で活動するので気付かずに繁殖していることも多く、被害が目に見えてわかるようになって初めて対処するケースも。
そのような場合だと、発見したときには、深刻な状況になっていることも珍しくありません。
<老朽化で崩れやすくなる>
カビによって浸食された空き家は、シロアリや害虫にとって侵入しやすく、さらに状態悪化を招いてしまいます。
そのような空き家は地震にも弱く、耐久性がないため、いざというときに崩れやすいでしょう。
さらに、放置によって倒壊しやすくなってしまった空き家は、特定空き家に指定され、固定資産税の優遇措置が受けられません。
何度か行政から改善指導がおこなわれ、最終的には解体強制執行になることもあります。
その際の解体費用は自己負担になるので、老朽化が進むことで余計な出費を増やさないためにも、日頃から換気が重要だと言えるでしょう。
>>空き家となにが違う?!特定空き家の件数とその推移
空き家を換気する際にはこれに注意!
これまで、空き家を換気することの重要性をお話ししました。
空き家は換気をしなければ、建材を傷めたり老朽化が進んだりします。
しかしながら、空き家をただ換気すればいいということではありません。
ここでは、空き家を換気する際に気を付けたいことをお伝えします。
<近隣の方に連絡する>
まずは、換気をする前に近隣の方に挨拶しておきましょう。
普段は人が住んでいない空き家で、人影や物音がしたら不信に思う方もいます。
そこで、空き家に入って換気をする前に、まずは挨拶をおこないましょう。
そこでは、「最近の周辺の治安状況はどうか」「空き家によって何か迷惑をかけていないか」などを聞き、コミュニケーションをできるだけ取るようにしましょう。
また、空き家は人がいないので、犯罪に利用される可能性があります。
何かあったときのために、可能であれば緊急連絡先を伝えておくと安心ですよ。
<入る前に施錠されていたか確認する>
空き家に入る前には、必ずきちんと施錠されていたかどうか確認してください。
先ほどもお話ししたとおり、空き家は犯罪や侵入者に利用されることがあります。
もし、施錠したはずの扉が開いていていたら侵入されている可能性が高いでしょう。
常に、空き家の防犯意識を高く持つことが重要ですよ。
<道具を準備>
空き家を訪れる際は、掃除用具のほかにもマスクや軍手、スリッパなどを持っていくようにしましょう。
換気がされていなかった空き家はホコリが溜まり、虫やネズミなどの死骸があることも。
このような空気を吸ったり、足の裏や手のひらを傷つけたりしないために、必ず活用してくださいね。
さらに、汚れてもいい服装で、なるべくケガをしないように長袖・長ズボンの恰好がおすすめです。
とくに夏は気温も高く熱中症にもなりやすいので、掃除などをする場合は、適度に休憩と水分補給することに注意しましょう。
<収納部分や家具も開ける>
窓や玄関だけではなく、押入れやタンスなどの収納部分も開いて、空気を通すようにしてください。
収納スペースは締め切ったままでいると、同じようにカビやシロアリが発生しやすくなりますよ。
<月1回は換気する>
一般的に何度も手入れのために空き家に行くのは、難しいことかもしれません。
しかし、空き家の掃除や換気は、少なくとも月に一度は必要です。
住居者がいない空き家は、常日頃から管理されていない分、ホコリやカビが発生しやすくなっています。
こまめにケアをすれば、修繕費用や毎回の掃除の負担は少なくなるので、月に一度の頻度がよいでしょう。
<ほかの設備や家の状態を確認する>
換気をする際には、空き家の設備や天井、壁の状態も確認するようにしましょう。
雨漏りやヒビ割れ、床や畳の浸食、家具の状態など細かく把握していれば、トラブルやさらなる悪化も未然に防げます。
換気している間に空き家の中や外を見て回り、点検してみてくださいね。
<通水する>
空き家だと水道を使うこともなく、放置しているケースも多いでしょう。
しかし、水道管を放置しているとサビができ、最悪の場合、破裂してしまうこともあります。
また、水道管はまっすぐではなくU字型やS字型になっており、一定量の水が水道管の中で貯まった状態をキープできる仕組みになっています。
これを封水と言い、この封水によって悪臭や害虫が侵入するのを防いでいるのです。
毎日水道を使用していれば注意する必要はありませんが、長い間水道を使用していないと貯まっていた水が蒸発してしまいます。
換気する際には30秒~1分ほど水を流し、蓋をしておきましょう。
どうしても換気ができないときは?
空き家が住まいの近くにあれば通いやすいですが、遠方に住んでいる場合は時間が取れず悩んでしまう方も多いでしょう。
そこで、空き家の換気ができない場合の対処法をご紹介します。
<業者に依頼する>
空き家の管理に時間をかけられない方におすすなのが、空き家管理サービスです。
換気のほかに清掃や通水、ポスト清掃や近隣挨拶、空き家の状態確認など、空き家管理に関わるさまざまなサービスが受けられます。
依頼する業者によって金額は異なりますが、月5千円~1万円が相場です。
しかし、このように費用がかかるため、空き家にかかるコストをなるべく抑えたいという方には向いていないかもしれません。
<わおんで空き家を活用!>
空き家の管理には、固定資産税のほかにも、時間や別途費用もかかります。
「空き家の管理が負担になっているけど売却できない」「空き家が倒壊しそうだけど解体費用がない」などの場合は、空き家を他の方法で有効利用することもおすすめです。
わおんの障がい者グループホーム(共同生活援助)では、空き家を福祉事業で活用できます!
空き家をグルームホームで利用できれば、継続的な家賃収入が得られるほか、地域社会に貢献できる事業になりますよ。
まとめ
空き家管理では、換気がとても重要です。
カビの発生を抑え、シロアリや害虫対策ができれば、空き家の老朽化を遅らせることが可能です。
しかし、管理できない場合は空き家管理サービスやわおんのグループホームなど、他の活用方法もあります。
まずは、空き家をきちんと管理できるかどうか検討してみましょう。