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近年では、ペットを家族の一員として接する方々が増えてきました。
家族の一員となり、ペットは「飼う」存在ではく、一緒に「暮らす」存在となったといえるでしょう。
しかし、この時代になっても、ペットを好きになれない苦手な方も一定数います。
ペット好きな方にとっては「なんで苦手なの?」と疑問に思うかもしれませんね。
そこで今回は、ペットが苦手な方の嫌いな理由を紹介します。
そして、ペットが苦手な方も無理なく共生していける社会の実現を目指すにはどうしたらいいのか、一緒に考えていきましょう!
ペットが苦手な人もいる…その理由とは?
世の中には、ペット好きな方がいるように、ペット嫌いの方もいます。
犬や猫と暮らしている飼い主さんにとっては、ペットの苦手な部分を理解するのが難しいかもしれません。
しかし、ペット嫌いの方の気持ちを理解できていないと、トラブルになる危険があります。
なぜペットが苦手なのか、理由を知っておきましょう。
動物自体が苦手
ペットが苦手な方の中には、動物自体が苦手な方もいます。
たとえば、幼い頃から動物園にあまり足を運んだ経験がなかったり、ペットのいる環境で生まれ育ってこなかった場合。
このような動物と触れ合う機会がなかった方は、人間以外の動物をよく知りません。
そのため、「怖い」と感じたり、抵抗感があったりします。
また、特定の動物が苦手の場合は、個人の感性に左右されるところが大きいでしょう。
「爬虫類は大丈夫だけど、魚は顔が怖い」
「猫は大丈夫だけど、犬は吠えるから苦手」
このように、個人の好き嫌いの例をあげればきりがありません。
さまざまな個人的な理由により、動物を苦手とする方もいます。
動物は好きだがペットにされているのが嫌い
こちらは先ほどと異なり、動物自体は嫌いではないケースです。
「動物は人間のために生きているのではない」と考え、飼育や販売されている動物をかわいそうと思ってしまう方もいます。
家庭で飼育されている動物、ペットショップで販売されている動物、商品として販売されるために交配させられ生まれる動物…。
このような動物は、人間のエゴで本来の生活ができていないと解釈できますよね。
「飛ぶ鳥をカゴに入れて拘束しているのが許せない」
「外飼いでずっと鎖につながれている犬がかわいそう」
「狭い水槽の中で飼われている魚を見ていられない」
このように、動物に感情移入をしてしまい、ペットにされているのが苦手な方もいるのです。
アレルギー
動物やペットの好き嫌いに関わらず、アレルギーの理由により関われない方もいます。
画面越しに見るのは大丈夫でも、触れられる距離で会うのが苦手なケースですね。
好きだからといって、みんながみんなペットに触れられるわけではありません。
こわい
ペットが怖い理由には、いくつか考えられます。
「過去にトラウマがある」
「何を考えているかわからないから怖い」
「ペットロスが怖い」
主に、これらの理由が考えられます。
幼い頃に犬に噛まれたり、猫に引っかかれたりといったトラウマは、そう簡単に消えさるものではありません。
また、ある程度ペットの反応が理解できたとしても、結局は動物だから何を考えているのかわからなくて怖い方もいます。
動物は人間と異なり、考えを言葉で伝えることができません。
こちらが気持ちを理解できているつもりでも、何が起こるか予想できない無知の怖さがありますよね。
そして、ペットが自分より先に死ぬペットロスが怖い方もいます。
生きているものはすべて死が訪れます。
とくにペットは、人間の寿命より短いですよね。
それを分かっているから、訪れる死が怖いと考えている方もいます。
ニオイが苦手
ペットが苦手な理由は、ニオイにある場合もあります。
ニオイといっても、さまざまです。
- ペットのニオイ
こちらは、犬や猫の獣臭さや、魚類の水槽のニオイがだめなタイプです。
ニオイの好みの問題もありますし、鼻が強くて動物園などのニオイも苦手な方もいます。
どんなに清潔なお世話をしていても、動物特有のニオイは消えません。
ペット自体のニオイが苦手で、ペット嫌いにつながるのは珍しくないでしょう。
- 排泄物のニオイ
ペット用のトイレは、人間用のトイレと異なり、水洗式ではありません。
そのため、人間が後片付けをしますよね。
すぐに排泄物に気づいて後処理できるといいのですが、そうじゃない場合もあります。
ただでさえニオイがきついと思っているのに、時間が経つと余計にキツく感じて苦手意識を持ってしまうのは仕方ないのかもしれません。
- 嘔吐物のニオイ
猫は毛玉を吐きます。
その嘔吐物のニオイが苦手で、ペット嫌いとなってしまう方もいるでしょう。
- エサのニオイ
ペットには犬や猫以外にもさまざまな種類があります。
とくに、魚類ペットのエサのニオイは臭いと感じる方が多いでしょう。
衛生面が気になる
ペット嫌いの理由には、生活上の衛生面が関係している場合もあります。
とくに、潔癖の要素がある方は、ペットと接するのが苦手かもしれません。
舐められたり、頻繁に毛が落ちたりといったことに耐えられないのも、珍しくありません。
また、ペットのトイレをリビングに置くのも抵抗のある方もいるでしょう。
ペットや動物が苦手、嫌いだからといって、「冷たい人」「優しくない人」というわけではありません。
苦手な理由は人それぞれです。
「ペットはかわいい」
「ペットと一緒に暮らすのはいいこと」
このような風潮が広まってきている現在、ペット嫌いの方々は肩身の狭い思いをしているかもしれません。
ペットの福祉を考えるのは大切なことですが、ペット嫌いの方を叩いていい理由にはなりませんよ。
このような視点があることを理解し、ペットが苦手な人も無理なく共生していける社会を目指していきましょう。
飼い主としてできるペット嫌いの方への配慮
ペットが苦手な方の中には、飼い主の対応が苦手という方もいます。
飼い主のマナーの悪さや接し方の違いで「ペットを飼っている人ってなんか嫌いだな」と思うのです。
ペット自体に嫌いな要素はなかったはずなのに、飼い主の対応のせいで嫌いになってしまうケースですね。
ペットの飼い主として、この事態は避けたいものです。
飼い主にできる配慮には何があるのか、考えてみましょう。
「この動物はみんな好きだろう」と考えを持たないようにする
散歩をさせていたら「わんちゃん可愛いね」と声をかけられることもあるでしょう。
しかし、逆に嫌いな場合は言ってこないですよね。
言われないことは、気づきにくいものです。
周りにいるほとんどの人が「私の飼っているペットは好きだろう」と偏見を持たず、「苦手な人もいるかもしれない」と考えて行動するとよいでしょう。
苦手な人もいると考えられると、次のような配慮のある行動が自然とできるようになります。
「リードは短く持つ」
「ペットが人に立ち寄りそうになったらセーブをかける」
「公共機関ではケージに入れる」
「排泄物はしっかり持ち帰る」
「動物福祉を考えた飼い方をする」
これらを最低限のルールと思える飼い主さんもいますし、ここまで配慮しないといけないとは知らなかった飼い主さんもいるでしょう。
ペットと人のより良い社会を考える上で、ペットに意識を向けた対策はよく検討されます。
しかし、ペットを苦手としている人間側へ意識を向けた対策は、まだまだ進んでいないように感じます。
ペットにとって過ごしやすい社会ではなく、ペットも人間も両方が過ごしやすい社会を実現するにはどうしたらいいのか、飼い主の立場として考えてみるといいかもしれません。
まとめ
ペットが嫌いな方は、それぞれさまざまな理由を持っています。
そのあらゆる可能性を理解し、考えを広げることで、ペット嫌いの方とも共生していける道が見つかるかもしれません。
飼い主であるあなたにしか見えない視点は、きっとありますよ。