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相続の話し合いは、親の死を意味するだけに縁起が悪いといわれます。
しかし、生前に相談しておかなければ困ることもたくさんあるのです。
財産が預貯金や保険代だけでなく、不動産がある場合は特に複雑になることもあります。
不動産の相続は分割が難しいため、揉める原因にもなるのです。
相続人同士の話がまとまらないまま、実家が空き家のまま放置されてしまうケースも少なくありません。
そこで今回は、実家を相続する可能性のある方に向けた記事です。
実家を空き家のまま放置しておくと何が問題なのか、何を家族と話し合っておくべきなのか、ぜひチェックしましょう。
実家を放置するとどうなる?空き家の問題点とは
まずは相続人同士の話し合いがまとまらず、とりあえず実家を放置することになった場合なにが問題となるのかみてみましょう。
- 倒壊する危険性
長らく放置された実家は空き家となり、建物が弱くなります。
そのため、ちょっとした大雨や風などにより、倒壊する危険があるのです。
倒壊すれば修繕が大変なだけでなく、近隣の住民に迷惑をかけてしまうことも…。
倒れた木や飛んだガラスが人にあたると、迷惑どころでは済みませんよね。
賠償問題の可能性もあります。
- 治安が悪化し犯罪に巻き込まれる危険性
実家に誰も住んでいないとは、人の出入りがないということ。
犯罪は人目のないところで起きやすいですよね。
空き家となった実家は絶好のポイントなのです。
犯罪者は空き家を不法侵入のターゲットにしたり、犯罪の温床に利用したりするといわれています。
とくに、手入れされていない庭は要注意。
薬物栽培に使われる危険性もあるのです。
- 固定資産税の支払いが継続される
土地や建物を所有している方であれば、固定資産税は身近なもので必ず支払わなければならない税金。
たとえ利用せず放置していたとしても、税金は支払い続けなければなりません。
実家の保存状態が悪くボロボロの空き家となってしまった場合には、住宅用地の控除を受けられず、6倍の税金を納めなければならない場合もあります。
金銭面でみても、活用せず放置された家はデメリットが大きいのです。
- 価値が下がって活用しづらくなる
実家を長らく放置しておくと、当然その分だけ不動産の価値は下がっていきます。
賃貸や売却などで活用しようと思ったときには、すでに満足のいく価格で取り引きできない状態になっているかもしれません。
特に人が住んでいない家は劣化が早くなるといわれているため、空き家の場合は管理に気を配りたいところです。
しかし、誰が家の管理をするかの話し合いが出来ていない場合、実家の劣化はさらにはやまってしまうでしょう。
実家を空き家にしないよう生前に話し合っておくべきこと
このように、空き家を放置するといくつもの問題点がでてきます。
空き家を発生させないためには、「親が亡くなったら実家を誰に相続させるか」話し合ったうえで「どう活用するのか」まで決めておくことが大切です。
親亡き後、実家を誰のものにするのかによって、家の活用方法もかわってきますよ。
たとえば、このような選択肢があります。
①相続人の誰かが実家に住むことにする
(家庭をもつ長男夫婦などが相続したケース)
②実家を賃貸住宅として利用する
(実家近くに住んでいる相続人にすでに持ち家があるため、実家を収入利益になるよう活用を選択するケース)
③実家を売却して現金にする
(実家の近くに誰も住んでおらず、家も必要としないため、売却して得た費用を均等に相続するケース)
子としても親の気持ちを優先したいと考えますから、思い出のある家を賃貸や売却に出していいかどうかは話し合っておく必要があります。
また、実家は身内や親戚の集まる場所として家族的な結びつきも強いでしょう。
親が亡くなった後に「実家を売却するなんて大丈夫なのかな…」と悩まないためにも、事前に親の意向を聞いておいた方がよいですよ。
親が亡くなった後に相続人だけで話し合いをすると、争いがおきるケースも珍しくありません。
親がいる状態で話し合いをし、できれば遺言書などの準備もしておくと、相続人同士で揉めることも減らせるでしょう。
この他にも、相続を待たずして実家の活用を進める方法もあります。
親名義の間に売却を済ませてしまうケースです。
たとえば、不動産を売却し得た費用で老人ホームに入所したり、売却したお金を預貯金として保管したりするのもよいでしょう。
親が生前中に実家を活用しておくと、名義人の確認ができますし、不動産相続の問題を早めに解決できます。
名義人の確認とは、該当する不動産が本当に親の名義になっているか確認することです。
稀に、親が住んでいるから当然に親名義の家だと思っていたら、亡き祖父の名義だったケースなどもあります。
これは、先代の相続のときに不動産の登記手続きを怠った場合などに発生します。
もしこの状態に気づかないまま相続してしまった場合相続に相続を重ねた状態となり、とても複雑になるのです。
生前のうちの売却手続き時にこのような事態に気づけると、次の世代で手続きするよりも簡単になります。
生前の話し合いは親が元気なうちに済ませておこう
親や兄弟と話し合っていた方がいいことは分かっても、相続の話は切り出しづらい話題ですよね。
病気や老人ホームへの入所の可能性がみえると、親から口を開いてくれることもあるかもしれませんが、元気なうちは「なんて縁起の悪い!」と思うのも仕方ありません。
しかし、元気な間にこそ話し合ってほしいのが、不動産の相続問題なのです。
たとえば親が認知症になってしまったケース。
認知症になると不動産の売却や賃貸、リフォームなどの契約ができなくなってしまいます。
もし生前中に実家の活用を進めたいと考えるなら、親が元気なうちに手続きを済ませましょう。
不動産の名義人である親が認知症になってしまった場合、「成年後見人」とよばれる援助者をたて、その方が手続きを行います。
手続きがややこしくなるうえに、法律の専門的な話になってくるので、司法書士や弁護士といった専門家の助けが不可欠になるでしょう。
専門家の依頼には費用もかかりますから、できるなら身内だけで解決しておきたいところです。
また、認知症になると本人の意思が確認できないため、遺産分割協議にも参加できなくなります。
相続の話し合いや遺言の整理も、親が元気なうちに進めておいた方がいいでしょう。
子どもたちが終活の手伝いをするのは、親が安心して人生の終末を迎えられるために必要だといえます。
これから年末年始を迎え、家族で集まる機会が増えてくる頃かと思います。
ちょっとした節目だと少しは切り出しやすくなるかもしれません。
機会があれば実家の相続や今後の活用について、親や兄弟と話し合ってみるとよいでしょう。
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わおんの住まいには空き家も活用されています。
まとめ
生前に相続の話し合いをするのは、子の立場からすると難しいものです。
しかし、不動産を相続する可能性があるなら、親も交えて相談しておくことをおすすめします。
実家の空き家を長らく放置すると、さまざまなトラブルやリスクもたくさんあります。
空き家の活用には、ぜひわおんも検討してみてくださいね。