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近年、自然災害の被害が大きくなっているのを感じませんか?
2020年も、まだ台風の油断はできません。
ペットと避難しなければならない事態が発生するかもしれませんよ。
そこで今回は、ペットと暮らす方が気をつけたい台風対策と、同行避難についてご紹介します!
ペットを飼っている方は、ぜひチェックしてくださいね。
台風を怖がっているペットに飼い主はどう接したらいい?
犬や猫などのペットは、人間よりも感覚が優れているといいますよね。
とくに聴覚は人間の何倍も発達しています。
そのためペットは、雷や大雨、風の音などが強い台風に敏感に反応していまうことも少なくありません。
人間でも雷の音や、台風で窓ガラスが揺れる音などは恐怖に感じます。
ペットは、さらに強く音を感じていると理解しましょう。
また、音だけでなく気圧の変化を感じて怖がるケースもあります。
椎間板ヘルニアや股関節形成不全といった関節系の病気をもつ犬や、てんかんなどの脳の病気をもっているペットは、痛みや発作がでることがあるといわれています。
ブルブルと震えていたり、音に反応して吠えたりといった状態なら怖がっているとわかりやすいでしょう。
しかし、台風を怖がっている仕草は他にもあります。
- エサを食べたり水を飲んだりしない
- ウロウロと落ち着きがない
- 飼い主のあとをずっとついてくる
- 足先を舐めている
- 尿がでなくなる
- 水場に逃げこむ(体にたまった静電気を逃がそうとしている)
このような反応があれば、台風に敏感になっていると捉えてよいでしょう。
また、台風に不安や恐怖を感じやすいペットの特徴はこちら。
- 繊細な性格
- 子犬(子猫)の時期にストレスが多い環境で育った
- 高齢犬(猫)
他にも、被毛が多いペットは静電気を溜めやすく、雷に不快な態度を示すともいわれています。
台風を怖がっているとわかったら、どう接してあげたらいいのか気になりますよね。
そこで、飼い主としてできる行動を5つまとめてみました。
1.おもちゃなどで気を紛らわせる
おもちゃやおやつなど、ペットの好きなことで気を紛らわせるとよいでしょう。
台風中は外出できず運動不足にもなるので、体を動かすことは健康維持にもいいですよ。
2.普段と変わらない態度で接する
飼い主もアタフタとした態度をとってしまうと、いつもと違う状況にペットはさらに怖がってしまいます。
前もって台風対策をしていれば、台風がきても心配ありません。
飼い主はいつもと変わらない態度で接してあげるとよいでしょう。
3.日常音を小さくする
台風のときは、ただでさえ雨風や雷の音が大きく、ペットはストレスを感じています。
ドアを開ける音や食器の音など、日常の音を抑える配慮をしてあげましょう。
4.ペットの寝床を窓の遠くにする
窓に近い場所は外の音を強く感じます。
少しでもその場所から遠ざけて、恐怖を与えないようにしましょう。
また、台風時はガラスが割れることもあるので、窓の近くで寝るのは危険です。
5.夜は一緒に寝てあげる
やっぱり安心するのは飼い主のとなり。
ペットが怖がっているときは、優しく抱きしめたり、そばにいてあげたりすると安心しますよ。
ペットがいる家の台風対策について
ペットが台風を怖がっても安心して乗り越えられるよう、台風対策はしっかりしておきましょう。
一般的な台風対策をするのはもちろんですが、ペットと暮らす方が注意したい台風対策とは何でしょうか?
・外で飼っているならペットを中に避難させる
まずはこちら。
ペットを外で飼っている方は屋内に避難させてあげてください。
強い雨風にさらされる状態は、動物にとって悪い環境です。
また、洪水などが発生しペットが逃げてしまうと、戻ってくる確率は低くなります。
台風に限らず、自然災害が発生したあとは迷子の犬や猫がたくさん見つかります。
迷子になるだけでも悲惨な状況なのに、被害に遭うと命を失うこともあります。
ペットの命をまもる第一の行動が、ペットを家の中に避難させることです。
また、小屋がある場合はそれもすべて中に片付けます。
人間が持てるものや簡単に外せるものは、なるべく屋内にしまうとよいでしょう。
・エサや水を用意しておく
台風時は外出する際には危険性がともなうので、安全なうちに食料を確保しておく必要があります。
これは人間もそうなのですが、ペットの分も忘れずに準備しておくことをお忘れなく。
台風時は停電や断水が予想されます。
水道水をメインに使っている方は注意が必要です。
・薬も用意しておく
持病などのために薬を服用しているペットがいる場合は、内服薬を多めに処方してもらうとよいでしょう。
台風の前後は病院が閉まっている可能性があるので、事前に備えておくことがポイントです。
かかりつけの病院以外でも薬がもらえるように、薬の名前を書き留めておくのもよいでしょう。
台風時、ペットと同行避難する際の注意点
先ほどご紹介した台風対策は、ペットと家で過ごす際の準備すべきことです。
台風の規模が大きく、被害が発生しそうな場合は避難を考えますよね。
ペットと避難することを「同行避難」といいます。
ペットと暮らしている方が避難する際は、この同行避難が原則です。
こちらの、環境省が定めているガイドラインにも、説明されています。
自治体によっては、ペットを連れての同行避難の訓練を行っているところもありますよ。
避難レベルの台風が接近した場合は、ペットを連れて避難する意識をもちましょう。
災害時に取り残された迷子ペットは、保健所に引き取られてしまいます。
保健所に引き取られた犬や猫は、里親が見つからなければ殺処分です。
悲しい事態を招かないためにも、飼い主としての責任を果たすことが大切です。
そのために、同行避難のためにどんな準備をしたらいいのか、何に気をつけるべきなのかよく考えておいてくださいね。
<ペット受け入れ許可のある避難所を探す>
まずは、近くの避難所がペットの受け入れを許可しているかどうか確認すること。
環境省としても同行避難が望ましいとされていますが、実際にペット可の避難所はあまり広まっていないのが現状です。
そのため、事前に自治体の防災マップなどを確認し、避難所がペット受け入れ可能か調べておきましょう。
分からなければ電話などで連絡をするのもおすすめです。
住民から声があがれば避難所もペット同伴可に向けて動き出すかもしれません。
ちなみに最近だと、熊本市にある避難所がペットとの同行避難を許可したことがニュースに取り上げられました。
同行避難ができなさそうな場合もあると思います。
そのときに備えて、ペットを預かってもらえる知人を事前に見つけておくとよいですよ。
<狂犬病などの予防接種もお忘れなく>
ペットとの同行避難を受け入れている避難所でも、予防接種が済んでいないペットは入れないとされているケースも多いです。
たくさんの犬や猫が集まるので、伝染病に感染する恐れがあるからです。
予防接種をさせていない方は、はやめに済ませておいてくださいね。
同行避難に限らず、ワクチン接種は飼い主の責務です。
<同行避難する際の持ち物を確認!>
同行避難をすると決まったら、持ち物をまとめて避難します。
避難当日に準備すると焦るので、こちらも前もって準備しておきましょう。
環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」に避難の際の持ち物が載っているので、以下抜粋してご紹介します。
優先順位1 動物の健康や命に係わるもの
- 療法食、薬
- ペットフード、水(少なくとも5日分[できれば 7 日分以上])
- キャリーバッグやケージ(猫や小動物には避難時に欠かせないアイテム)
- 予備の首輪、リード(伸びないもの)
- ペットシーツ
- 排泄物の処理用具
- トイレ用品(猫の場合は使い慣れた猫砂、または使用済猫砂の一部)
- 食器
優先順位2 情報
- 飼い主の連絡先と、ペットに関した飼い主以外の緊急連絡先・預け先などの情報
- ペットの写真(印刷物とともに携帯電話などに画像を保存することも有効)
- ワクチン接種状況、既往症、投薬中の薬情報、検査結果、健康状態、かかりつけの動物病院などの情報
優先順位3 ペット用品
- タオルやブラシ
- ウェットタオルや清浄綿(目や耳の掃除など多用途に利用可能)
- ビニール袋(排泄物の処理など他用途に利用可能)
- お気に入りのおもちゃなど匂いがついた用品
- 洗濯ネット(猫の場合は屋外診療・保護の際に有用)など
- ガムテープやマジック(ケージの補修、段ボールを用いたハウス作り、動物情報の掲示、など多用途に使用可能)
まとめ
自然災害は大きな脅威です。
しかし、台風は事前にある程度予測ができるので、事前に対策ができます。
何事も万全な状況をつくるのは難しいものですが、最善を尽くすことが大切です。
ペットと暮らしている方は、ペットのためにできることや避難所の確認など、前もって災害の準備をしておきましょう。