障がい者の方が就職や転職に役立つ資格とは?

資格取得は障がい者の方が就職活動や、転職活動をスムーズに進められるのでおすすめです。

資格があれば、専門的な能力があることを企業側にも正しく伝えられ、就職・転職にとても役立つでしょう。

しかし、資格にもたくさん種類があるためなにが良いか分からないですよね。

今回は障がい者の方におすすめの資格についてお伝えします。

就職・転職をお考えの方はぜひ参考にしてくださいね。

 

資格取得は就職・転職に有利になる

資格取得は就職・転職に有利になる

障がい者の方が就職・転職する際は、企業側の障がいに対する知識不足から、自分の能力がうまく伝わらないことがあります。

口頭で伝えるよりも説得力があり、信頼性が高いのも資格取得の魅力です。

客観的な能力の証明として、障がい者の方の就職や転職のアピール材料となるでしょう。

また、障がい者の方のなかには、定期的な通院やおもわぬ体調不良で欠勤を要してしまい、一般企業で継続的に働くのが困難という方も多くいます。

体調面で不利になってしまうため、退職のリスクが通常より高くなってしまうのです。

そのような雇用の不安定さを補うのが資格取得です。

有利な資格を取得していることで、就職や転職に役立ったり、退職後も次の仕事が見つけやすかったりとメリットがあります。

 

障がい者の方の就職や転職に役立つ資格とは

障がい者の方の就職や転職に役立つ資格とは

どんな資格でも持っていれば必ず就職や転職に役立つというわけではなく、目指したい職種や業種に役立つ資格が異なります。

自分が希望する職種に合わせて、取得する資格を選ぶことから始めましょう。

ここでは、職種ごとにおすすめの資格をご紹介します。

 

<事務職におすすめの資格>

事務職におすすめの資格は、パソコンスキルがどのくらいか証明できるMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)や日商簿記検定などがありますよ。

それでは詳しく見ていきましょう。

 

  • MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)

職種や業種問わず人気なのがMOS資格。

MOS資格はWordやExcel、PowerPointといった、マイクロソフト社のパソコンスキルがどのくらいあるのか証明する資格です。

「パソコン操作ができる」とは言っても、基本的な操作ができるレベルなのか、そのスキルで業務がこなせるほどなのかを自分で判断することは難しいですよね。

自分のパソコンスキルを客観的に証明できるMOS資格は、非常に高いアピールポイントとなるでしょう。

MOS資格はWord・Excel・PowerPoint・Access・Outlookの5つの科目から選んで受験します。

基本的にはExcelだけでも十分と言われていますが、余力があればWordやPowerPointも取得しておくとよいでしょう。

また、MOS資格はマイクロソフト社が公式に発表しており、世界的におこなわれている資格試験なので世界中で通用しますよ。

 

  • 日商簿記検定

さまざまな種類がある簿記検定の中でもっともポピュラーな「日商簿記検定」。

簿記の知識は経理や財務の仕事で役立つというイメージがありますが、実はさまざまな職種に役立つ資格ですよ。

簿記を理解していれば、経理事務に必要な知識が身に付くだけでなく、ビジネスに必要なコスト感覚も養え、コストを意識しながら仕事をすることができます。

また簿記の知識があると、財務諸表が読めますし基本的な経営管理や分析力も身に付きます。

多くの企業で採用や昇給、人事制度にも活用されています。

受験資格に制限はないので、年齢や学歴に関係なく誰でもチャレンジできる検定ですよ。

レベルごとに初級・3級・2級・1級とあり、初級は基本用語や簿記の仕組みがわかる入門的な内容で、3級はビジネスパーソンに必須の基本的な知識が問われます。

3級の試験科目は「商業簿記」のみで、100点満点のうち、70点以上で合格となります。

3級の合格率は40~50%で、日商簿記3級を取得するまでにかかる学習期間は2ヵ月以上が目安となるでしょう。

2級は試験科目が「商業簿記」と「工業簿記」となり、企業の経営管理や財務担当者に必須の知識が問われます。

合格率は15~45%とばらつきがあり、資格取得までに最低でも3~4ヵ月以上はかかるでしょう。

1級は会計のスペシャリストのレベルで、公認会計士や税理士などといった国家資格の登竜門とも言われています。

試験科目は「商業簿記」「会計学」「工業簿記」「原価計算」で試験時間合計3時間です。

各科目25点満点の合計100点満点で、70点以上で合格となります。(4科目のうち1科目でも10点に満たない場合は不合格)

合格率は6~13%程度とかなり難易度は高いです。

取得するまでに半年以上はかかるでしょう。

 

<福祉・医療業界で役立つ資格>

次に福祉・医療業界で役立つ資格をご紹介します。

 

  • 社会福祉士(国家資格)

社会福祉士は、病気や障がいなどのさまざまな理由により日常生活が難しい人から相談を受け、支援する国家資格です。

資格取得後の就職先が幅広く、障がい者の方が取得しやすい資格として人気がありますよ。

問題や悩みを解決するためのアドバイスやサポートをおこなうので、関係機関と連携して業務をおこなうこともあります。

社会福祉士の資格を取得していれば専門家としての社会的な信用度も高く、福祉関係の施設への就職に有利になるでしょう。

資格取得には福祉系大学で4年、一般大学や実務経験からのスタートで5年程度の期間を要するので、社会福祉士の資格取得を検討されている方は早めに動いた方がよいでしょう。

 

  • 臨床発達心理士

障がい者の方が取得しやすく、就職や転職に役立つ資格はさまざまなものがありますが、「臨床発達心理士」もおすすめです。

臨床発達心理士は子どもから大人、高齢者など幅広い年齢層の方に寄り添い、「人の健やかな育ち」を支援する、発達心理学専門の相談業務をおこないます。

臨床発達心理士の資格を取得するには受験資格を満たしたうえで年に1度、9月~12月にかけておこなわれる資格審査に合格しなくてはなりません。

 

障がい者職業能力開発校を活用する

障がい者職業能力開発校を活用する

障がい者の方で資格取得にチャレンジしたいけど、独学で勉強するのが困難という方は障がい者職業能力開発校を活用するのもおすすめですよ。

障がい者職業能力開発校は、障がい者の適正に合った普通職業訓練や高度職業訓練をおこなうための公共職業能力開発施設です。

職業能力開発促進法第16条に基づき、国および都道府県が設置しています。

訓練科目はそれぞれの学校によって異なり、ITを活用する専門的な技術を学びたい方はCAD技術、Webデザインが学べるコースや、事務職に就職したい方はOA事務、経営事務、医療事務を学べるコースがあります。

また、お菓子やパン作り、園芸・建築関係などを学べるコースを設けている学校もありますよ。

期間も学校によって異なりますが、数ヵ月~1年のコースなど自分のライフスタイルにあったコースが選べます。

 

<障がい者職業能力開発校の対象者となる人>

基本的に障がい者手帳を持っている人が対象となりますが、選択するコースによっては精神障がい者保健福祉手帳を所持しており、心身の状態が安定していることが条件となったり、精神障がい者手帳を持っていなくても医師の診断を受けていたりすることが条件となります。

 

<障がい者職業能力開発校で受けられる訓練手当>

障がい者職業能力開発校では、居住地や年齢によって異なりますが、職業訓練校に通いながら訓練中の生活費として訓練手当を受給することができます。

以下のような訓練手当がつきます。

  • 基本手当
  • 技能習得手当
  • 通所手当
  • 寄宿手当(寄宿の場合のみ)

 

まとめ

資格を取得することで自分の能力を最大限にアピールできますよ。

資格取得にチャレンジしたり、障がい者職業能力開発校を活用したりして、就職や転職に役立てられるといいですね。

あなたも「いぬらぶ・ねこらぶ」の記事をかいてみませんか?
あなたも「いぬらぶ・ねこらぶ」の記事をかいてみませんか?